Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

ホンダの英工場閉鎖が示唆する英国の不安な未来

配信

The Guardian

【記者:Rob Davies】  ホンダ(Honda Motor)はこのほど、英南部スウィンドン(Swindon)にある工場の閉鎖を発表したが、英国による欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)とは関係ないと説明している。だが、ほぼ誰もそれを信じてはいない。  ホンダはブレグジットの毒がたまった英国から慎重に逃れようとしているということで、専門家の見解は一致している。  グレッグ・クラーク(Greg Clark)民間企業・エネルギー・産業戦略相でさえ、ホンダの決定の背後にはブレグジットがあることに気付いており、合意なき離脱に対する懸念は「不安の投影」だと言う人もいるが、実際には「現実の投影」なのだと指摘している。  ホンダなど自動車メーカーは、英政府のブレグジットに対する優柔不断な態度が、不信感を招き、企業を不安にさせていると主張している。合意なき離脱が選択肢として排除できない状況となったことで、在庫を最小限に抑えるジャストインタイム方式を採用している自動車メーカーは、悪夢のような混乱が発生する可能性に直面している。  だが、ホンダの英事業縮小には、その他多くの理由が存在する。また、後に続くであろうライバル企業にも、より懸念すべき多くの理由がある。  自動車製造は世界的に供給過多で、需要と供給のバランスを取ろうとすれば、いくつかの製造ラインを停止しなければならない。  独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題、いわゆる「ディーゼル・ゲート事件」によって、ディーゼル車の販売が下落したことも理由として挙げられる。ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover)の英キャッスルブロムウィッチ(Castle Bromwich)工場は、この事件の影響を受けた。  ホンダはスウィンドン工場で年間14万7000台のシビック(Civic)を生産している他、輸出用ディーゼル車も生産しているが、ディーゼル車の市場は急激に縮小している。また、自動車メーカー全体で売り上げは縮小しているものの、企業は技術的に後れを取らないために、電気自動車(EV)の開発に減りつつある資金を投入せざるを得ない。  ホンダは特に電気自動車で後れを取っており、挽回する必要に迫られている。ホンダはスウィンドン工場閉鎖の発表時に、中国、米国、本国日本など主要市場に近い場所に資金を投じる方針を示している。

【関連記事】