第10回市場問題PT会議 報告書案(全文1)市場の将来像はIT+物流センター
築地市場の価値と現状
それから27ページ。築地市場の価値と現状でございます。築地市場の価値、これは築地のブランドであります。この築地ブランド、いわゆるブランドというのは、企業の会社名であるとか、産地であるとか、そういうところにブランドの価値があると。その価値は、企業の譲渡の場合には、財産的な価値、いくらと評価するかっていう、いわゆるのれん代ですね。ということになるわけですが。このブランド価値というのを、いったいいくらぐらいだろうかと。数千億円だと言う人もいるわけですけれども、その経済的価値は高いんだろうということであります。 もう1つのグラフですけれども、32ページのグラフであります。この32ページのグラフで、いわゆる仲卸の数は減っているけれども、売り場面積は減っていないというグラフです。使用料を取る立場からすれば、売り場面積が埋まっていればいいということですが、築地のブランドを考える際に仲卸の数が、〓ほぼ直線的 00:11:48〓に減っていくということになると、いわゆる専門的な商品を扱う店が減っていって、大きなお店ばっかりになると、これで築地のブランドが維持できるのかという意味では、大きな問題だと。 31ページでそれを計算しております。仲卸の数ですけれども、平成元年には180ありました。平成15年882。平成28年、今、558です。このトレンドを見てみると、年間平均25です。10年後いくつになるか。このトレンドでいきますと、10年後にはさらに250減って、300になるということであります。300。これで築地ブランドが維持できるのかという問題があります。ということで、このグラフの意味するところは非常に大きいということであります。 築地の耐震と土壌の問題ありますが、土壌はのちに豊洲と一括して議論をしたいと思っております。 それから39ページ、4のまとめであります。東京都の築地市場について、これまでPDCAサイクルを回して経営をしていかなきゃいけないという議論をしてまいりました。なぜそれができないかということであります。築地市場の慣行というものがあって、これに東京都の当局も縛られて、機能的な経営ができない。これも直さなきゃいけないと。そのためには、東京都の市場の組織改革が必要と。また思い切った民間の活力の導入が望ましいということであります。 次のところで述べますが、豊洲市場を開場すると。6000億円をかけて造った。これを早く開場させて資金を回収するという考えがありますが、われわれがこれまで数字に基づいてきた計算を行ったところ、あるいは東京都の計算でもそうですが、築地は開場した途端に大きな赤字を抱えます。 男性:豊洲です。 小島:あ、豊洲ですね。豊洲ですね。豊洲は開場した途端に大きな赤字を抱えます。豊洲単体だけではなくて、豊洲はガリバーですから、市場会計自体が大幅な赤字になります。こういうことから考えると、このガリバーである豊洲が開場することによって、残りの市場の再編というものが加速化されるというふうに考えております。そのために業者団体の改革、あるいは業界の再編も必要になると。そのインパクトが極めて大きいということで、改革が必要であると。 改革の方向性、43ページでございますけれども、前回からずっと述べておりますが、水産物、食肉、青果の3つに機能分解して再編をしていくという考え方があるだろうと。44ページの図ですね。この今のものをちょっとページは変わってしまいましたが、青果、食肉、水産物と、こういう3つの中でほかの市場をネットワークで結ぶと。こういう構想が1つの例としてございます。