去りゆく英大使、連投中の39(thank you)「日本」ツイートが話題 城郭・漢字…込めた思いは
仕事以上のオープンさとユーモア
マデン大使は「橋」のツイートで「外交官は国と国との架け橋になれるよう努力しています」と述べていますが、実際その任期中には日本人が英国を意識する大きな出来事が続きました。 2019年に日本で行われたラグビーW杯では本場英国から強いチームと多くのファンが訪れました。また、英国は混乱の末に昨年に欧州連合(EU)を離脱する一方で、経済や安全保障でも日本との連携を強めています。 そんな中で、英国の駐日大使が「架け橋」として発信すべきことは山ほどありました。大使自身、その手段としてツイッターを重視しており、「現在ツイッターは重要な外交コミュニケーションの一つです。様々な人々とつながれます。英国政府の政策や、日英関係についての情報を伝えています」と述べています。 ただ、そのツイートには仕事以上のオープンさとユーモアが感じられます。大使館ではなく個人のアカウントを持ち、日本語でずっと話す動画も時折投稿。中には、大使館の敷地内にある公邸から「10秒」での出勤や、妻の作ったスコーンを食べながら、先につけるのはクリームかジャムかという英国での「大きな紛争」を紹介するものもあります。
「コロナ後も残る美しさ見つめて」
こうしたマデン大使のツイートには日本語でのリプライも多く、47都道府県を行脚中には次の訪問先のお勧めも相次ぎました。フォロワーは2万に達し、いま連投中の「日本の39」にも賛意とともに離任を惜しむ声が寄せられています。 日英ともコロナ禍に苦しむ中で、いまどんな思いを込めてツイートをしているのでしょうか。大使からはこんな答えでした。 「この困難な時に、フォロワーの皆さんが私と同じように日本の自然と文化の美しさを見つめ直せるよう望みます。その美しさは、コロナが滅びた後もずっと残るものです」