千葉県がんセンターで医療事故 食道がんで通院の60代男性死亡
チバテレ(千葉テレビ放送)
千葉県がんセンターは12月13日、2021年6月に食道がんで通院していた60代の男性が医療事故により死亡したことを発表し、謝罪しました。 「患者様、ご遺族の皆様、本当に申し訳ございませんでした」 死亡した60代の男性は当時、県がんセンターに通院していましたが、がんが脳に転移したことで痙攣を起こしたため、病院は男性に、抗てんかん薬とステロイドを投薬。 そして、脳が腫れる脳浮腫が悪化したため、病院がステロイドを増量したところ、その11日後に死亡しました。 病院が設置した事故調査委員会の報告では、男性の死因は極度に血糖値が高くなったことがきっかけで引き起こされた「多臓器不全」と判断されました。 男性に投薬したステロイドは血糖値を高くする副作用がありますが、病院は男性に対し、定期的な血糖値の測定を行っておらず、そうしたなかでステロイドを増量したことが死因に繋がったと見られます。 これを踏まえ、事故調査委員会は、定期的に男性の血糖値の測定を行わなかったことは不適切だったと結論付けました。 県がんセンターは、今回の件を踏まえ、ステロイドの使用やがん薬物療法中の患者に対し、定期的な血糖値の測定を義務化するなど体制を見直し、再発防止に努めるとしています。
チバテレ(千葉テレビ放送)