野口五郎「“改札口”ではなく、他の場所はなかったのか?と……」『私鉄沿線』制作秘話
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(5月9日放送)に歌手の野口五郎が出演。70年代頃の活動や、岩崎宏美とのコンサートや2人による新アルバムについて語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。5月9日(月)~5月13日(金)のゲストは歌手の野口五郎。1日目は、70年代の活動、また岩崎宏美とのコンサートと新アルバムについて― 黒木)まさか野口五郎さんにお会いできるなんて。夢のようです。子どものころ、「ぼくの~ら~ららら~」(歌いながら)って。 野口)ちょっと待ってください、僕も子どもでしたから。 黒木)失礼しました(笑)。でもあのころ、70年代ですけれども、テレビで歌っていらっしゃる方は大人に感じたのですよね。 野口)あのころって18歳くらいなのですよ。だから、ほとんど意味がわからなく歌っていたのですよね。 黒木)そうですか? 「私鉄沿線」とか、わかっていらっしゃらなかった。 野口)最初に歌詞をいただいたときに、「改札口で待っているのか。どこか他の場所はなかったのか?」と、真剣に考えてしまいました(笑)。 黒木)そうですか。当時は歌番組がたくさんありましたので、本当によく聴いておりました。
黒木)私は去年(2021年)、岩崎宏美さんと出られたコンサートも拝見させていただきました。 野口)ありがとうございます。 黒木)1部がいままでの馴染みある曲で、2部になるとおふたりが好きなミュージカルの曲になって、「スマイル アゲイン」をお歌いになる。そして、昨年岩崎宏美さんとお出しになられた「好きだなんて言えなかった」を最後に歌われてという。やはり私たちの年齢だと、代表作も聴きたいではないですか。 野口)そうですよね。 黒木)でもそこから、ミュージカルの曲を歌われたり、新しくリリースされた曲をお歌いになって、また、お2人の大人な会話がすごく面白いし、いいコラボレーションですよね。 野口)ありがとうございます。僕がデビューして50年で、昔から知っていたのですけれども、忙しいし、普段は喋ることはなかったのです。 黒木)そうだったのですね。 野口)そこから月日が流れて、「共有するものが一緒だったのだ」というのを感じました。「こんなことを話そう」と決めていたわけではないのですが、お互いの性格が出てしまうと言いますか、こういう喋りがあってもいいのかな、という……。 黒木)デコボコ感が面白いのですよね。野口五郎さんのイメージって、歌唱力はピカイチでいらっしゃるのに、コメディアンではないですか。そのギャップが魅力ですね。お歌のあとのトークがとても楽しかったです。 野口)自分のことを自己分析しますと、もともとオタッキーなのですよね。楽器もそうですが、1つの物事に執着するオタク気質なところがあるのです。そういう人間は、自分の気質を隠したいから冗談を言うのですよね。 黒木)でもハマっていましたよ。 野口)照れ隠しでジョークを言っているのが表に出ていくというか、僕の場合はそれが大きかったという気がします。 黒木)コメディアンは知性がないと人を笑わせられないので、凄いなと思います。また、岩崎宏美さんとの新たなコラボレーションアルバム『Eternal Voices』が5月13日にリリースされたのですね。 野口)今回も宏美ちゃんといろいろ話をしてつくりました。「どんな曲にしようか」と話しているときに、シャンソンやロンドン民謡などがあってもいいのではないかということになって、世界中にある「いい歌」と言われるものを歌おうかということになりました。