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コロナ自粛を米五輪選手はどう過ごした? 強化された代表チームの栄養サポート体制

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THE ANSWER

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「コロナ禍の米国代表の栄養サポート」

 Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「コロナ禍における米国代表の栄養サポート」について。 【図表】夏ダイエットの参考に…「ご飯、パスタ、うどん、食パン」、エネルギー量が多く脂質が少ないのは?  ◇ ◇ ◇  私が所属する国際的なスポーツ栄養の団体の一つ、PINES(Professional in Nutrition and Exercise and Sport/パインズ)。スポーツ栄養士や運動の専門家らが所属するこの団体は、運動とスポーツ栄養に関する教育やガイダンスの構築などを牽引することが主なミッションです。  団体では世界のスポーツ界とスポーツ栄養に関する最新の情報や取り組みを、メンバーに向けて発信しています。最近ではコロナ禍における各国栄養士の選手・チームに対するサポート内容や取り組みについての連載がスタート。今回はその中から、アメリカ合衆国オリンピック・パラリンピック委員会の契約栄養士、ジェイク・スカラメラさんによる、アメリカ代表チームに対する取り組みについてご紹介しましょう。  平常時、アメリカ代表チームや選手たちがトレーニングのために訪れるオリ・パラのトレセンは、コロラド州コロラドスプリングス市にあります。このトレセンには非常に立派な食堂があり、多くのオリ・パラ選手が利用。それだけに、コロナ禍における自粛生活で、トレセンを利用できなくなった選手たちの食事をどうするかは、担当するスポーツ栄養士たちの最大の課題でした。  現在のトレセンの栄養チームの目標ですが、長期的には東京オリンピック・パラリンピックでベストパフォーマンスを発揮するための栄養サポートです。そして短期的には、自宅での生活が中心となる中、いかに栄養面での高い質を保ち、免疫機能を維持するか。また、トレーニングが十分にできない中で、いかに体重・体脂肪をマネジメントしていくかなどが、主な課題となっています。  トレセンに通わなくても、何の問題もなくトレーニングや食事のコントロールができる選手はいますが、種目によっては自宅でのトレーニングが困難である選手や、スーパーでの買い物や調理の経験が少なく、何を買えばよいのかわからない、レシピのアイデアが浮かばないという選手も当然、います。そのため、栄養サポートチームは、選手が不安になった際にいつでもつながれるよう、オンラインでのコミュニケーションを強化。選手の要望に対し、臨機応変にサポートしていく体制を整えました。  例えば、オンライン上での個別相談やグループカウンセリングのほか、ランチタイムには競技や種目に関わらず、誰もが自由に入れるバーチャルリラックスルームを開設。食事の作り方やちょっとした栄養の疑問を栄養士に直接質問できる「スナック・チャット」で、いつでも役に立つ情報が手に入るよう、あるいは他愛もない会話でリラックスできるよう、努めているそうです。

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