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目指すは「里山」、森と人を育み25年のNPO

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オルタナ

かつて人々の暮らしの側にあった「里山」。人間の生活を支えると同時に、人の手が入ることでその豊かな生態系が守られてきました。「里山」を、人の生活と調和した持続可能な自然の姿の一つモデルとして、日本の森を保全するために活動するNPOに話を聞きました。(JAMMIN=山本 めぐみ)

自然と調和した持続可能な社会の実現のために

1995年より各地で森づくりや里山再生に取り組むNPO法人「樹木・環境ネットワーク協会」は、「森を守る・人を育てる・森と人をつなぐ」をテーマに活動しています。 「多くの方がご存知なところでいえば、東京・上野にある上野動物園の緑地管理や八ヶ岳の登山道の整備もさせていただいています。森づくりのフィールドを持ち、そこを拠点に実践的な技術を磨いたり経験を積んだり、人々が自然と触れ合う機会を提供できるのが私たちの大きな強み」と話すのは、団体事務局長の後藤洋一(ごとう・よういち)さん。

全国に13ある森林の保全や緑地、公園の整備などを行う一方で、協会独自の「グリーンセイバー資格検定」を1998年より実施し、植物や生態系、環境に関する知識を専門的かつ体系的に身につけた人材の育成をも努めてきました。これまでに3500人以上のグリーンセイバーが誕生し、各地のフィールドや環境教育の現場で活躍しています。 また、若い世代にも豊かな森の魅力を伝えていきたいと、初心者から参加できる観察会や子どもたちを対象とした自然体験プログラム、企業のCSR活動サポートや行政との連携を通じ、普及啓発活動にも力を入れています。

姿を消しつつある 「里山」をモデルとした森づくり

「関東を中心に13あるフィールドの多くは、『里山』をモデルとした森づくりを行っています」と後藤さん。里山とは、いわゆる裏山のような、人々の生活と密接に関係した雑木林のことだといいます。 「人が関わって手を入れることで生物多様性が守られた森、人の暮らしや文化とバランスがとれた森。それが現代において目指すべき森のあり方ではないかと考えており、私たちは里山をモデルケースに、その復元・復活を目指しています」 ひと昔前までは、木を薪や建材として使ったりきのこを栽培したりと、人の生活と密接に関わりがあった森。しかし木を使わなくなったことから人と森との関わりが薄れ、森の荒廃が進んでいます。 「人が入らなくなり、放置され荒れてしまった森を従来の里山に戻していこうという取り組みを行っていますが、ただ木を植えたり整備したりすれば良いということではありません。地域ごとに環境や生態系の違いもあるので、そこを理解した上での森づくりが重要です」

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