今日から優勝への5連戦 「困ったらど真ん中に」投手陣は阿部監督の意思を最後まで徹底せよ【柴田勲のコラム】
3勝3敗なら阪神の逆転優勝
前回の今コラム、最後の締めで「(次回は)巨人にとっていい話であることを願っている」と記したが、その通りになった。 【写真】「原さんは鼻高々では」……「菅野智之」を復活させた“名コーチ”って誰? 23日、甲子園での阪神戦を1対0で勝って優勝へのマジックを「4」とした。阪神とのゲーム差は「2」となった。前夜の2連戦初戦を0対1で落とし、負ければゲーム差なしになっていた。それだけに巨人にとって4年ぶりのリーグ優勝へ大きく近づく1勝となった。
巨人の残り試合は6、阪神は5だ。阪神は全勝して巨人の結果を待つしかない。その場合、巨人は4勝2敗する必要がある。3勝3敗なら阪神の逆転優勝だ。だが、阪神が5勝するのは至難の業で1敗はすると思う。巨人は3勝3敗でOKだ。 今日25日からDeNA(横浜)、中日(東京ドーム)、広島(マツダスタジアム)、ヤクルト(神宮)の5連戦だ。阪神は27日からだ。 25日の先発は戸郷翔征。この一戦に勝てばまたまた優勝に接 近する。巨人は2勝3敗でいい。5連戦初戦、非常に大事だ。
「困ったらど真ん中に投げろ」
まずはムダな四球を出さないことだ。巨人の最近10試合を見ていると、投手陣が四球を出すことが少なくなった。フォスター・グリフィンが23日、5回を76球で無失点、四死球は2だった。ストライク先行で打者を早めに追い込んでいた。 投手が崩れるのはほとんどが四球からだ。22日の菅野智之はちょっと不運な負け方をしたものの8回を投げて四球は0だった。 さかのぼれば21日の広島戦に先発した横川凱は6回を失点1で無四球、20日に勝利投手になった井上温大もこれまた無四球だった。 このところ阿部慎之助監督は投手陣、特に中継ぎ陣が四球を出す、または出しそうになると、スパッと交代させる。素早く判断しているような気がする。 就任直後から、投手陣に「困ったらど真ん中に投げろ」と伝えてきた。その狙いはもちろん、四球数を減らすことだ。 昨年の巨人投手陣の敬遠を除く与四死球数は465でリーグワースト2位だった。今季は137試合を消化して387と減っている。阿部監督の狙いは確実に浸透しているし、ここにきてより徹底したいのだ。 DeNA打線は一発がある。ヒットは仕方がない。打者だって打とうと思って打席に入っている。だが、ムダな四球を出して一発を浴びるパターンは最悪だ。牧秀悟、タイラー・オースティンといった長打力のある打者の前にムダな四球で走者を出さないことが肝要だ。 戸郷は分かっているだろう。残り6試合、中継ぎ陣を含めた投手陣はムダな四球を絶対に出さない。さらに徹底してほしい。