尾崎世界観、小説『母影』の主人公を“自分から遠い人物”にした理由は? 松居大悟が聞く
劇団ゴジゲンの主宰である松居大悟がナビゲートする、J-WAVEで放送中の『JUMP OVER』。ラジオ、映画、演劇、音楽などの枠を越えた企画を発信し続けている。 2月17日(水)、24日(水)の放送は、クリープハイプの尾崎世界観がゲスト。ここでは17日のオンエアから、松居が「何度も言おう」と思っているふたりの出会いや、尾崎の小説『母影』について語り合った部分を紹介する。
ふたりの出会いは、ファンの人のほうがうまく話せる?
松居と尾崎の出会いは2011年までさかのぼる。当時、劇団ゴジゲンの舞台の開演前のBGMでクリープハイプの曲が使われていることを、尾崎が耳にしたことで意識したのだとか。 尾崎:だけど、その舞台は行けなくて、また舞台をやるってなったときにそのことを覚えていて、それでツイッターでつぶやいたんですよね。 松居:当時、尾崎くんがクリープハイプのツイッターをやってて、俺のアカウントと相互フォローで。尾崎くんとDMをしたりしてた。 尾崎:それで舞台を観に行ったときに「歌ってくれ」って言われて。夜勤明けでね。この話はもう80回くらいしてるよね。飽きてるよみんな(笑)。 松居:あはは(笑)! 尾崎:俺らよりファンの人のほうがうまく話せるよ。「そのとき、ギターがなかったから、劇団員の人が持って来てくれたんですよね」「あと、ギャラはなくてTシャツをもらったんですよね」って(笑)。でも、あれ懐かしいよね。うれしかったですよ。同世代の人が全く違うことで自分のやりたい表現をやってるってことで。 松居:まさに俺もそう。クリープハイプは些細な日常にある小さな感覚を、切実にみんなの感覚にしてくれている。そことかがとてもいいから、この劇団に合うなって思って流したら、実際に尾崎くんと出会えて。それで「来年からメジャーデビューするんです」って言うところで「一緒にやろう」ってなって、クリープハイプが売れていったことが、自分の中で大きくて。いまだにやっぱり……あれがあるから今の俺がいるっていうのは、ファンが知っていても何度も言おうと思って。