5類移行「1年」…新型コロナは過去のもの? 死者「1.6万人」…季節性インフルを圧倒 軽症でも後遺症なお【#みんなのギモン】
■新型コロナの現状…広がり方の特徴は?
小野解説委員 「感染の広がり方にどんな特徴があるのか、感染症の専門医である、埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授に聞きました。『コロナは今や、ちまたにあふれる感染症になった』と指摘しています。今世の中に、見えない形で広がっているといいます」 「以前のように飲食し、人混みもあります。人と会話をする時に感染者がいると飛まつ感染の可能性があります。感染者の数だけでいうと、大流行した第8波の時と変わらない可能性もあるそうです」 桐谷キャスター 「5類移行前と移行後に感染したんですけど、以前は医療機関を受診する前に電話をして、厳重に隔離されて薬局にも入れないので薬を届けてもらっていました。今はちょっと調子が悪くて病院に行くと、すぐに検査して『コロナだから家で十分休んでね』と言われました」 森アナウンサー 「医療機関の体制や対応が変わりましたよね」 桐谷キャスター 「以前は未知のウイルスだなという恐怖感があったんですけど、その不安感はちょっと減ったのかなとは思います」 河出奈都美アナウンサー 「あの当時は漠然とした不安がありましたけれども、実際に5類に分類されて、これまでと何が変わったんでしょうか?」 小野解説委員 「岡教授によると、今は重症化する人が極めて少なく、ほとんどが軽症だといいます。埼玉医科大学総合医療センターでは大流行していた時、30代や40代の人も含めて重い肺炎の人が多く、10人中3~4人は重症化でした。今、重症化する人は月に1人ほどだそうです」 森アナウンサー 「重症化する方が少なくなっているという事実だけでもほっとできますよね」
■季節性インフルと比べたコロナの死者
小野解説委員 「ただ、亡くなる人が多いのも事実です。厚労省が発表した新型コロナが原因で亡くなった人の数は、去年5月から11月の半年余りで1万6043人です。一方、季節性インフルエンザは去年1月から11月までの約1年間で778人。新型コロナの方が圧倒的に多いんです」 「コロナで亡くなる人の多くは、高齢の方で体調を崩したり、持病が悪化したりして死に至るケースといいます」