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山本美月ら参加で話題のヘアドネーションに「悪徳団体」急増の理由

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ダイヤモンド・オンライン

 山本美月さんや相武紗季さんなど人気女優たちの参加で、一躍日本でも注目を浴びている「ヘアドネーション」。活動に参加する人も増えてきている半面、業界を悩ませるトラブルも増えてきているという。ヘアドネーション団体のNPO法人「Japan Hair Donation & Charity」の代表理事、渡辺貴一氏に見過ごせないトラブルの話を聞いた。(清談社 鶉野珠子) ● 寄付できる髪の最低限の 長さは15cm?31cm?  近年注目が集まってきている「ヘアドネーション」。これは、寄付された髪の毛で医療用ウィッグを作り、そのウィッグを事故や病気で毛髪を失った子どもたちに無償提供する活動のことだ。  ヘアドネーションは米国で始まり、2009年に日本でも活動が始まった。15~16年頃、水野美紀さんや柴咲コウさんといった芸能人が活動に参加。最近も山本美月さんや相武紗季さんなどが続いたことで知名度が上がり、それに比例して寄付も増えてきているという。  しかし、知名度が上がったことで、ヘアドネーション団体には困り事も増えてきているという。日本初のヘアドネーション団体であるNPO法人「Japan Hair Donation & Charity」、通称「ジャーダック」の代表理事を務める渡辺貴一氏はこう語る。

 「ジャーダックをはじめ、ヘアドネーションの団体は複数存在します。どの団体も『髪の寄付を募り、その髪で医療用ウィッグを作成し、無償提供する』という活動を行っていますが、実は提供する医療用ウィッグの種類はさまざまなんです。ジャーダックが作っているのは、頭頂部から襟足まですべてが人毛の『フルウィッグ』。設計の関係上、31cmの髪の毛でも、使えるのは半分の15cmほどです。だから、たとえば15cmの髪の毛を寄付していただいたとして、使えるのは7~8cm程度。ジャーダックが作るフルウィッグの素材に生かすことはできません」(渡辺氏、以下同)  フルウィッグを作るには思っている以上の長さが必要となる。そのため、ジャーダックは「最低でも31cm以上の長さの髪の毛の寄付をお願いします」と呼びかけているのだが、それでも31cm未満の髪の毛が頻繁に送られてくるという。 ● 15cm以上31cm未満の髪を 活用する方法とは  条件外の長さの髪の毛が送られてくるのはなぜなのか。渡辺氏は「団体ごとに異なるウィッグを作っているという事実が知られていないからでは」と分析する。  「昨今ネットで『ヘアドネーションは最低15cmからできる!』という情報だけが一人歩きしてしまっています。ヘアドネーションという言葉は認知されてきていますが、詳しい内容や団体ごとの違いまでは、まだまだ浸透していないのが現実です」  ジャーダック以外の団体のなかには、15cm以上31cm未満の髪の毛も募集している団体も存在する。だが、15~30cmの髪の毛で作られるのは、「フルウィッグ」ではなく「インナーウィッグ」。インナーウィッグは、頭頂部はインナーキャップ(帽子の下に着装するピッタリとしたキャップ)で、インナーキャップの開口部に髪の毛を縫製した、帽子と合わせた着用に適したウィッグだ。インナーキャップがある分、短い髪の毛でも素材として利用することができる。

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