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製錬大手8社の前3月期決算まとめ、7社が最終減益。価格下落、電子材料需要減少などで

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鉄鋼新聞

 非鉄製錬大手8社の20年3月期連結決算が出そろった。ニッケルや貴金属の価格が上昇したものの、銅や亜鉛などの価格が下落したことに加え、自動車関連や電子材料の需要減少などから8社中6社が経常減益(赤字転換含む)となり、7社が最終減益(同)となった。今期予想は新型コロナウイルスの影響で8社中5社が「未定」とした。公表した3社のうちJX金属、三井金属の2社は減益見通し、東邦亜鉛は在庫評価損益の改善や19年度にあった特殊要因の反動から黒字化見通し。  19年度の8社合計の経常利益は約2133億円(前期比20%減)、純利益は約139億円(同比89・7%減)となった。三菱マテリアルは銅価格の下落に加え、自動車や半導体関連の需要減少などから経常減益。最終損益は高機能製品事業や子会社などでの減損などから赤字に転じた。JX金属はチリのカセロネス銅鉱山が営業黒字を確保したが、銅価格の下落やスマートフォン向けの圧延銅箔など電子材料の減販などから減益。住友金属鉱山はニッケルや金の価格上昇があったが、銅やコバルトの価格下落に加え、スマートフォン関連材料の減販などから減益となった。  三井金属は亜鉛や鉛、銅、インジウム価格の下落に加え、各部門で主力製品の販売が減少したことなどから減益。古河機械金属は機械事業が増益となったが、金属、電子部門の減益で素材事業が減益となったため経常利益は前期並みだった。東邦亜鉛は金属相場の下落や亜鉛の減販、豪州の鉛・亜鉛鉱山の計画減産などから経常赤字に転落。最終損益は豪州鉱山での減損などで赤字幅が拡大した。  一方、DOWAホールディングスは銅や亜鉛などの価格が下落したが、環境・リサイクル事業が堅調だったことに加え、製錬原料の購入条件改善や貴金属価格の上昇、白金族金属回収量の増加などから増益。日鉄鉱業は石灰石の減販や銅価格の下落があったが、金属部門の損益改善などから経常増益となった。  今期予想ではJX金属は硫酸市況や買鉱条件の悪化、銅価格の下落などから製錬・リサイクル事業が減益予想となり、資源も銅価下落などから減益見通し。三井金属は在庫要因の好転や銅箔などの増販を見込むが、新型コロナウイルスの影響による相場の下落や販売の減少などから減益見通し。新型コロナの影響(相場・販売)は売上高ベースで700億円、経常損益ベースで270億円のマイナス要因になるとみている。