築40年の廃屋を自分たちで改装したミリタリーテイストの家【お手本にしたい家づくり】
不要になった廃材や地元浜松の織物などを素材に生活に密着したプロダクトをハンドメイドで作っているジェットミンミン。彼らの住まう家も、廃屋と化していた建物を自らリノベーションし、リユースしているものだった。建物の良さを活かしながら新しい空間に生まれ変わった自宅にお邪魔してみた。
完璧ではなく、素人っぽさがあるものが好き。
浜松を拠点にミリタリーテイストのプロダクツをハンドメイドで作っているジェットミンミン。2年半前に廃屋同然だったこの家を購入した。 「買ったとき、建物の中も外もちょっと引くくらいゴミだらけだったんです。使えそうなものはほとんどなく、トラックで運んでもらうだけでも結構大変だったんですよ。内装のプランを20個くらい考えて、図面もたくさん描きました。
壁についている線は壁紙の糊の跡。なんとなく気に入ったので、そのままにしている。棚などは自分たちで後から設置したもの。
電気の配線やガスなどは自分たちでできませんが、それ以外のことはすべてDIYです。壁やカーペットを剥がしたら糊の跡が出てきたりして、それもなんか面白いから残そうってことになって。雨漏りもスゴかったので、あちこち錆びた部分があるんですよ。それもあえて残しています」
リノベ前には中央に壁があったそう。階段にはカーペットが敷かれていて剥がしたらその跡が。最初は消そうと思ったのだが、いい風合いなので残したそうだ。
リビングの壁の絵は、息子さんのルウくんによるもの。「このままずっと描かせていたら、アートっぽくなるかも(笑)。楽しみです」 とジェットさん。
ジェットミンミンのプロダクツにも見られることだが、リサイクルやリユースが彼らの暮らし方でもある。それゆえ、インテリアや家具は昔からずっと大切に使っていたり、廃材を使って作ったりしている。
2011年に地デジになりブラウン管のTVが廃棄された頃、そのブラウン管で作ったオリジナルの照明。 キッチンとリビングで使われている。
「いま庭造りの真っ最中です。野菜のほかオリーブや果物を植えて、将来的には近所の人たちが自由にもぎって食べられるくらいのフルーツの森を作るのが理想ですね。だから15年後くらいにもう一度取材にきてくださいね(笑)」