BBS AWARD 2021-22【U23BEST5・Wリーグ】山本麻衣/奥山理々嘉/平下愛佳/馬瓜ステファニー/オコエ桃仁花
Wリーグのベスト5選出は本家に敬意を表しつつ、そこに対抗できる5人を選出するのが弊スピリッツアワードでは恒例だ。東京オリンピックで銀メダルに輝いたWリーグ選手たちだけに、片手では収まらない逸材の宝庫である。 2021-22シーズンも同様に選考を進めていくと、ノミネートされる選手たちの平均年齢が若いことに気がつく。ならば、思いきって23歳以下のボーダーラインを引いて、今シーズンのベスト5を選考してはどうか。フレキシブルに基準を変え、称えたい選手がいれば新たに賞を作れるのが弊アワードのおもしろいところである。では、Wリーグ U23 ベスト5受賞選手たちを紹介しよう! 山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)22歳 奥山理々嘉(ENEOSサンフラワーズ)22歳 平下愛佳(トヨタ自動車アンテロープス)20歳 馬瓜ステファニー(トヨタ自動車アンテロープス)23歳 オコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ)23歳 優勝したトヨタ自動車から3人が選出された。山本麻衣と馬瓜ステファニーは、本家でもプレーオフベスト5を受賞。引退を表明していた三好南穂の活躍とともに、山本が存在感を示したことに世代交代の追い風を感じた。天真爛漫な馬瓜らしいプレーは変わらぬまま、リーグを代表する選手への成長を見守りたい。昨シーズン、弊アワードの新人賞に輝いた平下愛佳。タレント軍団の中に埋もれることなく、タイムシェアの一角を担ったことを評価。オフを迎えた今、女子日本代表にも選ばれ、来シーズンはさらなる飛躍の年になりそうだ。U23世代が多いチャンピオンチームは今後も安泰と言えるとともに、新たに指揮を執る大神雄子ヘッドコーチの大胆な采配も楽しみにしたい。 宮澤夕貴が富士通へ移籍し、ケガで終盤はコートに立てなかった林咲希に代わり、シューターとして頭角を現しはじめたのが奥山理々嘉だ。高校2年のとき、ウインターカップ1試合最多となる62点を記録し、その得点力には定評がある。その試合で放った3ポイントシュートは6本、そのうち2本しか決めていない。Wリーグ3年目の今シーズンは、キャリアハイとなる72本を放ち、32本を決めた。44.4%の高確率は、三好の51.95%に続くリーグ2位。成長過程にある奥山と林のツインシューターが、ENEOS復活のカギを握る。 オリンピアンのオコエ桃仁花は、精神的に逞しくなった。コーチの顔色をうかがうことなく、自信を持ってプレーするスタイルへと意識を変えたことが大きい。吹っ切れたことで表情がパァーッと明るくなり、比例するように安定した活躍を見せる。移籍してきた宮澤とともに、レギュラーシーズンはどちらも平均5.3本の3ポイントシュートを放っている。成功率は25.6%の宮澤に対し、オコエは38.1%で上回り、シューターとして覚醒。プレーオフでは宮澤も本領を発揮しており、この2人のストレッチ・フォーの活躍次第では、来シーズンこそ優勝に届くはずだ。 今後も同様にU23世代からベスト5を選ぶことができるのか、はたまたゴールデンエイジだったのか。来シーズンも若い選手たちの突き上げが楽しみである。
BBS AWARDについて
「Basketball Spirits AWARD(BBS AWARD)」は、対象シーズンのバスケットボールシーンを振り返り、バスケットボールスピリッツ編集部とライター陣がまったくの私見と独断、その場のノリと勢いで選出し、表彰しています。選出に当たっては「受賞者が他部門と被らない」ことがルール。できるだけたくさんの選手を表彰してあげたいからなのですが、まあガチガチの賞ではないので肩の力を抜いて「今年、この選手は輝いてたよね」くらいの気持ちで見守ってください。
泉誠一
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