「え、ジュニアシートがない…」カーシェアに異変、これまで標準搭載されていたが順次終了中。理由は?
■5歳のジュニアシート着用率は6割 カーシェアからジュニアシートがなくなることで懸念すべきは、ジュニアシートを着用せずにカーシェアの車に乗る子どもが増加する恐れがあることだ。 カーシェアの車におけるジュニアシートの搭載終了については「2023年8月23日~9月30日の期間でマイページ(ログイン後の会員ページ)のお知らせに掲載していた」(パーク24)というが、利用者が乗車前に把握しているかは不透明だ。
カーシェア利用者がジュニアシートの搭載の有無を知っていようがいまいが、子どもの安全の責任は当然ながら保護者にあり、準備がないなら車の利用を中止するなどの対応が必要だ。しかし、そうした考えの保護者ばかりではないだろう。 2024年のJAFの調査によれば、1~4歳のチャイルドシートの着用率は80.7%だが、5歳のジュニアシートの着用率は57.9%となり、大幅に低下している。法律上着用義務があるにもかかわらず、チャイルドシートからジュニアシートに切り替える段階で、着用をやめる保護者が一定数いるのが現状だ。
さらに、新基準の適用によるジュニアシートの「大型・高額化」という壁も立ちはだかる。 トイザらスによれば、安全基準の改定によりジュニアシートの平均価格が大幅に上昇したという。 「当社で人気の1.5歳以上から12歳頃まで長く使えるタイプのものでいうと、旧基準では1万円以下の商品もあったが、新基準適用後は2万円以上の製品が主流になっている」(日本トイザらスのベビー商品部シニアバイヤー大河平里砂氏)。 さらに改定前は3000~4000円で購入できた座面のみのブースタータイプも、新基準適用後は125cm以上からが対象となり、おおよそ7歳以上の子どもしか使えない。
すでにトイザらスでは店頭販売の95%以上が新基準の商品に替わっている。旧基準の商品は一部小売店やインターネット等で手に入るものの、消費者は従来より「大型・高額化」したジュニアシートから選ぶしかないケースが増えている。 ■全台で搭載が終了するのは数年後だが… 繰り返しになるが、カーシェアだろうが自家用車だろうが子どもを乗せるならしかるべき安全対策を保護者がとるのは必須。ただ、不心得な大人が出てくるとしたら、その被害を被るのは子どもだ。