〔東京外為〕ドル、150円近辺=米金利低下で水準切り下げ(29日午後5時)
29日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、月末要因の調整売りが強まったほか、終盤は時間外取引で米長期金利が低下したことにも圧迫され、1ドル=150円近辺に水準を切り下げている。午後5時現在、150円00~01銭と前日(午後5時、151円72~73銭)比1円72銭の大幅ドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は堅調な欧州株を背景に151円90銭台まで上昇した後は151円60銭前後に反落。米国時間は、感謝祭で薄商いとなる中、151円40~50銭台で小幅な値動きにとどまった。 東京時間の早朝は動意薄だったが、午前8時以降は、実需筋の売りが強まり、午前11時前後に149円80銭台まで下落した。正午に向けて150円台前半に持ち直したが、午後に入って売りが再燃し、149円70銭台に反落。午後3時にかけて150円台を再び回復した後、米金利低下を受けて一段安となる場面もあったが、売り一巡後は下げ渋った。 午前中は「取引が薄かったこともあり、調整売りが続く中、断続的に下げ足が速まった」(為替ブローカー)という。このほか、早朝に発表された11月の東京都区部のCPIが強めとなり、「日銀の早期利上げへの思惑が浮上した」(FX業者)ことも圧迫要因。下げ足が速いため、「水準調整の買い戻しも入ったが、なお調整売りが根強かった」(大手邦銀)とされ、目先は「下値模索の可能性がある」(同)との声も聞かれる。 ユーロは終盤、対円は下げ渋り。対ドルは強含み。午後5時現在、1ユーロ=158円70~71銭(前日午後5時、159円87~89銭)、対ドルでは1.0578~0579ドル(同1.0534~0536ドル)。