チームの崖っぷちを全員が「自分ごと化」した、1年生マネージャーの涙 "普通の体育会"が迎えた最後の練習、いざ入れ替え戦へ
「ようやく、東京にも冬が訪れたようです。朝晩を中心に、ぐっと冷え込みます。もう、つい最近までの異常気象のような暖かさが戻ることはありません」…… 【写真】掛け値なしにチームを支え続けた3人の4年生マネージャー そんな天気予報の流れる週末が、ようやく訪れた。12月7日。東京の西の外れ、八王子の緑豊かな一角。東京都立大学南大沢キャンパスの空は、青く高く、澄んだ空気がピリッと肌を刺していた。 ラグビー部、2024年の最後の練習を迎えた。 関東大学リーグ戦3部で7位に沈んでから3週間。4部との入れ替え戦を強いられることになって、3週間、シーズンは延びた。 この3週間、少しでも実りある3週間に変えて、この冬の空のように澄んだ気持ちで入れ替え戦に臨みたい。 最後の最後、ようやく、みんな、この冬の空のような気持ちになれた。
ネガティブにサヨナラ
大敗が連なったリーグ戦。負ければ、どうしたって、人の気持ち、ささくれ立ってしまう。選手はマネージャーのミスが気になる。マネージャーは選手のミスが気になる。互いに互いのネガティブが気になって、それが積もり積もって、部の雰囲気がささくれ立ってしまう。そんな時期も、正直、あった。 でも、泣いても笑っても、残された時間は3週間。その先に待つラストゲームの入れ替え戦、たった1試合。 もう、ネガティブ思考とはサヨナラだ。何があっても、ポジティブに時を実らせたい。そう、吹っ切れた。 決して、誰かと誰かが角突き合わせて話し合ったわけじゃない。4年生を中心に、自然に、そんなポジティブな気持ちになっていった。 チームの公式サイトで、4年生の選手4人、マネージャー3人がバトンをつなぐブログリレーが始まった。決して、誰かと誰かが話し合って決めたわけじゃない。自然に、そんな流れになった。 トップバッターはプロップ今井雄太郎(横須賀)、身長178cm、体重96kg。リーグ戦3部では恵まれた体格だ。最後の1年、走り込みを重ねて、その体にスタミナを伴わせて、初めてレギュラー格としてシーズンを過ごした。母への感謝をブログにつづった。 「運動らしき運動をしてこなかったのに高校からラグビーを始めて、様々なけがを経て、この場にいられるのは、母の献身的な支えがあったから。本当にありがとう」