ワークマンは「8800円ランドセル」で勝負…「過去最悪の少子化」でも異業種がランドセル市場に続々参入するワケ
■「ナイロン素材=軽い」とは限らない これらのランドセルはナイロン100%生地で製造されています。合皮素材よりも価格を抑えつつ、耐久性などのバランスを加味してナイロン素材が使われています。過酷な天候下でも使用されるアウトドア用リュックなどと同じ素材で、耐久性はある程度証明されているといえます。 ただ、軽量化については商品のスペックをよく読んで選ぶことが必要になります。モンベルのランドセルは930グラムとかなり軽量ですが、ワークマンは軽量ではありません。公式によると約1.5キロとあり、どちらかと言えば重い部類に属するといえます。これはワークマンの公式サイトでもきちんと説明されています。 「こちらのランドセル自体の重さは約1.5kgで、他社の軽量ランドセルより軽くはありません。軽量を重視して検討している方はご注意ください。ただし、背中の背負うところにアルミプレートが入っており、これが重さを分散してくれる仕組みとなっています。同じ仕様で登山リュックでも使われています」 決して価格の安さだけで飛びつくことは得策とはいえません。背負ってみると重さを分散してくれるとあるのでそれはその通りなのでしょう。しかし、ランドセルは常に背負っているだけではありません。手に提げる場合もあります。その際、小学校低学年、特に1、2年生の児童にとっては相当重く感じるのではないかと推測されます。 ■安さ、軽さに加えて重視したい「耐久性」 個人的にランドセルに期待したいことは、先の2点に加えて「耐久性」です。いかに丈夫で小学校6年間壊れずに使いきれるか、という点です。 筆者が小学生の時に使っていた合皮のランドセルは5年生の時に壊れました。使い方が雑で乱暴だったのでしょう。ただ、その当時は5年生や6年生でランドセルが壊れてしまった生徒が何人もいたので、合皮素材も今より傷みやすい物だったのではないかと考えられます。 筆者の場合、5年生で買いなおすのももったいないということで、残り1年間はスポーツバッグで通学しました。他の5、6年生でランドセルが壊れた生徒もスポーツバッグで残り期間を過ごしていました。 そこから30年弱が過ぎて、自分の子供たちが小学校に通うようになり、それぞれ合皮のランドセルを用意しました。先述した通り、購入したのはイオンで約3万円で売られていた自主企画商品です。 幸い、子供3人とも小学校6年間でランドセルは全く壊れませんでした。それどころか表面にもほとんど傷はなく、さらにあと6年間使えるのではないかと思うほどでした。それだけランドセル用の合皮素材の耐久性がアップしたのでしょう。そして、重厚な見た目に反して、手に持ったときは拍子抜けするくらいの軽さでした。