認知症のリスクを低減するデータも。脳や記憶力、認知力を高める食品ベスト3
痩せるため、あるいは糖尿病や心臓病のリスクを低下させるために特定の食品を食べることがいいのは知っているが、健康的な食生活は脳の働きをシャープにするのにも役立つ。 食べたものは、インスリン耐性やデトックス、全身性炎症などに及ぼす効果など、多くの点で神経系の健康に影響を与え、不可欠なビタミン類を供給すると、神経科医で認知機能低下を防ぐのに役立つ食品について述べたセクションがある『The End of Alzheimer's Program』の著者デイル・ブレドセン医師は言う。 大事なのは、頭脳の力を最大限に活用し、維持可能な食べ方を見つけることだ。 【写真】コレステロールを下げる効果がある食品40 科学者たちは、この謎を解き、認知力を高めるための栄養の使い方を見つけようと懸命に取り組んでいる。例えば、2015年に『Alzheimer’s & Dementia』に掲載された研究で、MINDダイエットが認知年齢を7歳半若返らせることができることを発見。 Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delayを省略したMINDダイエットは、地中海ダイエットとDASHダイエットのいいとこ取りで、それぞれの認知症予防に関連した部分を実践する食事法。 「オリーブオイルなどのいい脂肪と豊富な葉酸や解毒作用のあるアブラナ科を含む野菜は、地中海ダイエットの中の脳の健康にいい要素です」とブレドセン医師。 「一方で野菜や、水銀があまり含まれていない天然の魚はどちらもDASHダイエットにある脳の健康にいい要素です」 2015年の研究にあたった研究者チームは、58歳~98歳の男女900人を4年半にわたって調査し、食品に関する細かい質問から食生活を評価し、毎年認知機能をテスト。参加者の食生活が、地中海ダイエットとDASHダイエット、MINDダイエットの食事パターンにどの程度マッチしているか点数をつけた。 その結果、DASHダイエットはアルツハイマー型認知症のリスクを39%低下させ、MINDダイエットは53%、地中海ダイエットは54%低下させた。 だが、参加者がダイエットを文字通りにではなく、ほどほどに実践した場合は、MINDダイエットが著しい結果を出した。非常に厳密に実践した場合、認知症のリスクが53%低下、ある程度実践した場合は35%低下した。 つまり、DASHダイエットと地中海ダイエットに厳しくこだわると認知症のリスクを低下させるかもしれないが、MINDダイエットをほどほどに実践しても同じような効果があるかもしれないということだ。 研究では、MINDダイエットで最高点をあげた人たちは、チーズや揚げ物、ファストフードを食べたのは1週間に1回以下で、赤身肉は1週間に4回以下、デザートやペストリー、スウィーツは1週間に5回以下だった。彼らはまた、1日にバターやマーガリンを使う量は大さじ1杯以下で、脂肪は主にオリーブオイルから摂っていた。 つまり、認知症のリスクを低下させるには脳にいい食べ物を食べるだけでは十分ではなく、あまり健康的ではない食べ物を制限することも必要だということだ。 「604人の成人の3年後の認知機能の低下や脳の構造的変化にMINDダイエットが与える影響については現在、さまざまなテストが行われています」と、シカゴのラッシュ大学医療センターの臨床栄養学教授で2015年の研究を共同執筆したクリスティ・タングニー博士は言う。 「このダイエットプランが脳の健康に果たす役割について、この試験からもっと多くのことを学ぶことができるでしょう。MINDダイエットは、US Pointer(リスクを低減させるライフスタイルを通して脳の健康を守るアメリカの研究)という私が取り組んでいるもう一つの臨床試験でテストされているライフスタイルの4つのアプローチのうちの一つでもあります」 脳の健康のため、食生活をよりよいものに向上させたいと真剣に考えている人には、認知力を高めることが研究からわかっているケトーシスをサポートする食生活を実践するといいとブレドセン医師は勧める。 彼が提案する非常に低炭水化物なKetoFlex12/3ダイエットは、基本的には野菜中心で、毎日12時間の枠内に食事をし、寝る3時間前には食べないというもの。それは難しすぎると思う人は、加工食品や赤身の肉、糖分が添加されたものを食べる量をできる限り制限し、脳の健康にいい食品を優先的に食べる。毎日、好きな野菜を食べるごとに以下の食品を加えれば、ブレインパワーは向上するはずだ。