3800年前、チリで史上最大の地震が起きた…その大津波でニュージーランド沿岸は約1000年間、人が住めない状態に
約3800年前にマグニチュード9.5の地震がチリ北部で発生していたこと新たな研究で分かった。 【全画像をみる】3800年前、チリで史上最大の地震が起きた…その大津波でニュージーランド沿岸は約1000年間、人が住めない状態に この地震によって巨大な津波が発生し、ニュージーランドに押し寄せたという。 津波に襲われた沿岸部は、その壊滅的な影響により、1000年にわたって人が住めない状態になったと考えられている。 「Science Advances」に掲載された新たな研究論文によると、人類史上最大の地震が約8000km離れた場所に巨大な津波をもたらし、1000年にわたり沿岸部を荒廃させた証拠が発見されたとLiveScienceが報じている。 そのマグニチュード9.5の地震は、チリ北部で約3800年前に発生したと、論文では結論づけられている。 この地震はメガトラスト地震と呼ばれ、あるプレートが別のプレートの下に押し込まれたときに発生するという。このような地震は、しばしば地震そのものよりも壊滅的な津波を引き起こす。 論文によると、この地震によって巨大な津波が発生し、高さ20mの津波がニュージーランドに到達したという。 サウサンプトン大学の声明によると、この津波で車ほど大きな巨石が、内陸に向かって最大1000kmほど押し流され、沿岸部は1000年にわたって人が住めなくなったという。 論文の共同執筆者であるサウサンプトン大学のジェームズ・ゴフ(James Goff)教授は、海洋堆積物が「かなり内陸に入った高い位置」で発見されたと声明で述べている。 「それらが嵐で運ばれるはずがない」 また、チリ北部の沿岸部では、津波による堆積物の下から、人類が築いた古代の石造の建物の跡が発掘されたとLiveScienceが報じている。 建物は海に向かって倒れた形跡があり、津波の引き潮で倒されたことを示唆している。「そこに住んでいた人々はすべてを失っただろう」とゴフは声明で述べている。
Joshua Zitser