「中国企業から金銭断じて受けてない」岩屋外相 立民・杉尾氏は「中国の金だ」参院予算委
岩屋毅外相は13日の参院予算委員会で、中国企業の元トップが日本でカジノを含む統合型リゾート施設(IR)を開設する目的で日本の国会議員らに賄賂を配るように指示していたとして米国で起訴された事件を巡って、自身の関与を全否定した。「中国企業から金銭を受け取ったなどという事実は断じてない」と述べ、「外相の職が務まるのか」との質問に「全く懸念はない」と語った。立憲民主党の杉尾秀哉参院議員の質問に答えた。 【写真】岩屋毅外相「できるだけ早く訪中したい。第三国で会ってもいい」 米司法省は11月18日、日本でのIR事業を巡って、中国企業「500ドットコム」(現ビット・マイニング)の潘正明・元最高経営責任者(CEO)を海外腐敗行為防止法違反で6月に起訴していたと発表した。 この事件では、2019年12月に東京地検特捜部がIR担当の内閣府副大臣だった秋元司元衆院議員を摘発。17~18年に同社から総額約760万円相当の賄賂を受けたとして収賄などの罪で起訴され、1、2審で懲役4年の実刑判決を受けている。秋元被告は上告中。日本では捜査は終結している。 ■「中国からの金だから返したのでは」 一方、特捜部の捜査に対し、20年1月に同社側の供述で、秋元被告のほか、岩屋氏ら衆院議員5人に現金を渡したと報じられた。岩屋氏は「100万円」を渡されたというが、報道直後に記者会見を開いて、「100万円」は同僚議員のパーティーでの講演への謝礼だとし、旧「500ドットコム」からの受領を否定している。 今回、米側の起訴状で国会議員らの名前は伏せられている。「インフラ、輸送、観光を所管する高官」などと国土交通副大臣を当時兼務していた秋元氏を指すとみられる記述はあるが、岩屋氏についての詳細は説明がない。 岩屋氏はこの日の同委で「100万円」について、「疑念を持たれたということに鑑みて、返金した」と述べたが、杉尾氏は追及の手を緩めなかった。 「講演料だったら返すことないじゃないですか。中国から来た金だっていうことで返したことでいいんですね」 「中国企業は講演会名目で金をばらまいていることが起訴状に書いてある」