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なぜ日本のコロナ死亡者数は少ない? 今後の対策のためにも冷静な分析が必要だ

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THE PAGE

 新型コロナウイルスに関して、日本での感染者や死亡者が少ないことについて様々な見解が出ています。どのような理由であれ、死亡者が少ないのはよいことですが、今後の対策立案という点では、その理由をハッキリさせておくことは重要です。感情的にならず、冷静に原因について分析する必要があるでしょう。

日本人に感染を抑制する何らかの因子が存在?

 5月20日時点における日本の感染者数は1万6385名で死亡者数は771名となっています。これに対してフランスではおよそ18万人、米国ではおよそ160万人が感染しています。米国は日本よりも人口が多いですが、それを割り引いても日本の感染者数はかなり少ないと見てよいでしょう。韓国は1万1000人と日本よりも感染者数が少なく推移していますが、同国はPCR検査など政府主導の徹底した対策が功を奏したというのが一般的な見方ですから、政府の対策が後手に回っている点を考慮に入れるとやはり日本の感染者数が少ないというのは間違いありません。  日本の感染者が少ないことについて、一部では靴を脱ぐといった生活習慣の違いを指摘する人がいますが、アジア圏や中東では広く靴を脱ぐ習慣がありますから、日本に特有の要因ではありません。手洗いも同様で、日本を含むアジア圏はかつて貧しく不衛生な時代が長く続いたことから、手洗いを行う習慣がありますから、これも日本だけではありません。  京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏は、感染症の専門家ではありませんが、日本あるいは日本人には感染を抑制する何らかの因子が存在する可能性があり、この因子を解明するためには、PCR検査に加えて大規模な抗体検査が必要と指摘しています。BCGワクチンを接種していると新型コロナウイルスにかかりにくいという研究もありますが、明確な関連性は不明です。

本当の死者はもっと多い?

 一方で、日本の死亡者のデータに「抜け」があるとの見解も存在しているようです。今年は季節性インフルエンザの感染者数が例年と比較すると著しく少ないという特徴がありますが、それにもかかわらず東京のインフルエンザ・肺炎の死亡者数が3月から急増しています(5月4日時点)。一部の専門家は、肺炎で死亡した人の統計の中に新型コロナウイルスによる死者が含まれており、この分がカウントされていない可能性があると指摘しています。もしそれが本当であれば、コロナによる死亡者の数はもっと多いという話になるでしょう。  いずれにせよこうした状況は、広範囲な検査を実施すれば分かることですから、一刻も早く大規模な検査態勢を確立させることが重要であることは間違いありません。 (The Capital Tribune Japan)

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