ザブングルが3月末に「コンビ解散」松尾は芸能界引退、加藤はピン芸人へ
松尾「生まれて初めて直撃(取材)をされたので、正直ビックリしました(笑)」 ボケ担当・加藤歩のギャグ「カッチカチやぞ!」「悔しいです!」で知られる人気コンビ・ザブングルが今春をもって解散するという。その情報を聞き、ツッコミの松尾陽介を直撃したところ事実ということを認めた。後日、改めてコンビでインタビューに応じてくれることになり、その胸中を語り始めた――。 【写真】笑顔で解散の経緯を語ってくれたザブングルの2人
ザブングル解散の経緯
松尾「40歳を過ぎて、漠然とこのままお笑いを続けていけるのかな……と思っていたところ、闇営業が発覚して。それでお笑いで食べていくのは無理かなと引退を考えるようになりました。自粛期間中、時間がたっぷりあったこともあり、相方と話し合ったところ、特に止められることもなかったので」 加藤「コンビを組んで20年以上たっているので、相方が考えていることは空気で察してしまうというか。事前の準備はできていましたが、改めて解散のことを言われたときは驚いたし、本当に解散するという感覚はまだないですね」 '19年には吉本芸人らとともに反社会的勢力のパーティーに参加していた“闇営業”が発覚した際には、約2か月間、介護のボランティア活動を行った2人。その活動も引退への気持ちをより強めたようだ。 松尾「闇営業騒動が起きて、もう僕らで笑ってもらえないんじゃないかなと、人前に出るのが怖くなってしまったんです。そんなときに介護施設でいろんな方と触れ合ったことで、世の中には人から求められている仕事がたくさんあるんだなと実感して。それでお笑い以外の仕事をより考えるようになりました」 加藤「こういうインパクトのある顔だから印象に残るようで、こんな僕でもおじいちゃん、おばあちゃんたちが喜んでくれるんですよ。それで僕も社会貢献をしたいと思うようになりましたね」
松尾は4月以降に裏方へ転身
'19年9月に活動を再開したものの、半年足らずで新型コロナウイルスの感染が拡大。仕事が激減したこともあり、松尾は芸能界からの引退も決意する。 松尾「新型コロナの影響は大きかったですね」 加藤「謹慎したことで収入が半分になり、コロナの影響でさらに半分になりましたから。僕は結婚して子どももいるので、最初の自粛期間中に消防設備士の資格を取り、その仕事も始めました。“乙種6類”という国家資格を取得したのですが、それを持っていると消火器の点検と整備を行うことができるんです。 介護施設などで防災訓練も行っているのですが、この顔のおかげで僕のことを知ってくれている方も多く、話を聞いてくれるので、今後も多くの人に防災訓練の大切さなどを伝えていけたら」 松尾「熱弁しているけど、辞めるほうだっけ?(笑)」 加藤「俺は辞めへんわっ!! ゆくゆくは所属事務所の消防点検も行って、物理的に守っていければと(笑)」 相方の加藤は引退にすぐに理解を示したものの、担当マネージャーからは反対されたようだ。 松尾「引退で気持ちが固まっていたので、反対されたことすら、マネージャーにいま言われるまで覚えていなかったですね(笑)。まだ伝えられていない先輩もいるのですが、中山秀征さんに伝えたら“儲かったら奢ってね”と新しい道に進むことを応援してくれました」 加藤「松尾が20代なら先輩たちも止めてくださったと思うけど、40代半ばですしね」 松尾「まだ身体が元気なうちに次に行かなきゃというのはありました。10年前なら引退は早すぎるけど、10年後なら遅いと思ったので、そういう意味でも踏ん切りはつきやすかったですね」 引退後は裏方に回るという松尾だが、具体的にはまだ何も決まっていないという。 松尾「3月末まで今の事務所と契約が残っているので。今までやってきたことが活きるのは企画・制作などの裏方なのかなと思うので、作る側に興味を持っています」