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綾野剛らの言葉に感じた「ねぎらい」と「強い思い」

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日刊スポーツ

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム> 新型コロナウイルスの感染が拡大し、政府が4月7日に発令した緊急事態宣言を、5月25日に全面解除してから4カ月が経過した。その間、9月19日には政府がイベントの開催制限を緩和したため、都内でも芸能イベントが増えてきた。そうしたイベント、会見を取材する中で俳優、タレントが口にした言葉で、取材する記者として胸に染みたものが幾つかあったので、紹介したい。 【写真】3人芝居「浦島さん」で浦島太郎を演じる福士蒼汰    ◇   ◇   ◇ <2日> 嵐の二宮和也(37=主演映画「浅田家!」(中野量太監督)初日舞台あいさつ) 「とにかく、公開できて本当に良かったなと思いますね。レギュラー番組もやっているんですけど、通常だったら、お客さんが協力してスタジオを盛り上げてくれたりするんですけど、そういうのがなくなって、そっち(客の盛り上げがないこと)が定着しつつある。舞台あいさつで、僕もこんなにたくさんの人に会ったの久々です。みんな(観客)も多分、久々に生で芸能人、見たんだろうし。動きだしたって感じが、やっぱり一番、強い」 <5日> 福士蒼汰(27=主演の3人芝居「浦島さん」上演前囲み取材) 「(舞台を上演できて)やっぱり、ありがたい。このお仕事(芸能)はエッセンシャルじゃなくて、なくても生きていける。でもSNSで『ドラマやって』、『舞台やって』という声があるから、僕らが存在していける」 「マイクやカメラを持って、取材してくれて…心からありがたく感じる。自分が今、俳優をやっていて良かったと思います」 綾野剛(38=主演映画「ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-」プレミアイベント) 「いやぁ…本当に本日は記者の皆さん、これだけ集まってくださって本当に感謝申し上げます。ありがとうございます」(イベント冒頭) 「まずは、記者の皆さん、本当に今日はありがとうございます。こうやって来ていただけて、お会いできるのは、すごくうれしいです。感謝申し上げます」(イベント後)    ◇   ◇   ◇ 二宮は、配給の東宝がコロナ禍後、イベントで初めて入れた150人の観客を前に、福士は報道陣を前に、綾野はリモートで参加した49人の観客が映るスクリーンを背に報道陣を前にしての発言だった。それぞれシチュエーションは違うが、観客や我々、取材陣と直接、対面したことへの喜びを口にした。 俳優やタレントがイベントの際、感謝の言葉を口にするところは、過去に何度も見てきた。先にコメントを紹介した綾野は、多数のメディアが集まるイベントでも、記者席に向かって感謝の言葉を口にすることが比較的、多い印象がある。ただ俳優、タレントの口から出てくる言葉には、これまで以上に自らの本音や、今、思っていることを自分の言葉で語ろうという思いがあふれている。そう思うのは、記者だけだろうか? コロナ禍の収束が見えない中、エンターテインメント業界も苦境が続いている。各所から聞こえてくるのは、不要不急のものと見なされることへの、口惜しさとやるせない思いだ。そんな中でも、少しでもコロナ禍で落ち込んだ人の心を明るく照らしたいと本気で思って、俳優やタレントは表に出て仕事をしていると感じる。そうして表に出る前には、外出を自粛していた期間もある。記者が取材で接点のある芸能人の中には、約3カ月間、自室からゴミを出す以外は外出を控えた人もいる。表に出なくなった中で、芸能人としてではなく、一個人として少なからず、思うところもあっただろう。 イベントが緩和され、取材する機会が増えたことで、我々芸能メディアも1日、複数の案件を取材するようになった。人混みにさらされる機会も増え、感染のリスクは高まっている。最近も、芸能メディアではないが、一部メディアの記者が感染した事案もある。 タレントが口にする感謝の言葉からは、感染のリスクを負って取材している我々へのねぎらいとともに「同じ芸能界の仲間として、一緒に、世の中を明るくしていこうよ」という思いを感じる。その思いを、真っすぐに伝えていきたい。【村上幸将】

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