【CBC賞】効果は前走で証明済み!かつての〝禁断ローテ・10日競馬〟で臨むロードベイリーフ
[GⅢCBC賞=2022年7月3日(日曜)3歳上、小倉・芝1200メートル] 夏のローカル開催を盛り上げるサマースプリントシリーズ第2戦のGⅢ・CBC賞(7月3日=小倉芝1200メートル)。昨年は格上挑戦だった52キロ・ファストフォースが8番人気を覆してレコードV。一昨年もラブカンプーが13番人気Vと、暑い時季のハンデ戦だけに伏兵が〝乱舞〟する傾向にある。そんな波乱が大好物の当欄◎はロードベイリーフ。かつては禁断ローテだった10日競馬の使者が、御用達の育成場との密接タッグで栄冠を勝ち取る。 ひと昔前まで、トレセン関係者に嫌われるローテとして知られていた〝10日競馬〟。中央競馬に出走したことのある馬が次のレースを使うまでに必要最低限となる10日間しか、トレセンに在厩しないことを意味しているが、なぜ嫌われていたかといえばひとえに馬が仕上がらなかったからだ。しかし、ここ数年でいわゆる〝外厩〟といわれる短期放牧先の施設は以前と比べ物にならないほど充実。それにより、厩舎ときっちり連携さえ取れれば、レースに向かうための負荷がしっかりとかけられるようになってきた。今やトレセンで使われる〝10日競馬〟は、決してマイナスの意味ではない。むしろ、トレセンにいるとどうしてもピリピリしがちな競走馬の精神的ゆとりを保つための〝作戦〟であったりもするのである。
厩舎と牧場の信頼関係が激走を生む!
森田厩舎のロードベイリーフも、CBC賞のちょうど10日前にあたる6月23日に栗東トレセンへ帰厩。厩舎御用達の育成牧場である兵庫県南あわじ市にある「ヒイラギステーブル」から戻ってきた。この育成牧場は、全長1100メートルもの坂路があるのが特徴。傾斜もきついため、ここでビシビシやれば脚元に負担をかけすぎずトレセンにいる時と同等の負荷がかけられるのである。 「帰厩前日もヒイラギステーブルの坂路で追い切ってもらったが、好調を維持できているとの報告を受けているよ」とは森田調教師。まだこの牧場に馬を預ける調教師が少なかったころからの付き合いということもあって、放牧中も毎日連絡を取り、馬の動画や写真を送ってもらうなどもして、非常に密な連携を取っている。 牧場との信頼関係というのは、厩舎の生命線と言っても過言ではない。それができていなければ「いいと聞いていたのに帰厩してみたらユルユルだった」なんてことがあり得るからだ。そういう意味でも、森田厩舎×ヒイラギステーブルのタッグは強力だ。ほぼ10日競馬だった前走(韋駄天S2着)の好走はそれを物語るもので、オープン千直の流れを経験できたことは今回に必ず生きてくるはずだ。 開幕週で前が止まらない馬場という〝刷り込み〟で軽量馬がバンバン行ってくれるようなら…。10日競馬の意味を体現する豪快な差し切りを見せてくれるはずだ。
東スポ競馬編集部