F1に「11番目」のチーム参戦か 26年参入で角田裕毅が"旗揚げメンバー"の可能性も
F1参戦の承認を得られなかったアンドレッティグローバルを継承するチームが、2026年から11番目のチームとしてF1に新規参入する可能性が出てきた。『AP通信』などが11月22日に伝えた。F1の商業権などを管理するFOM(フォーミュラワン・マネージメント)と数週間以内に協議し、参戦の是非が決められるという。 【動画】予選3位の好走に角田裕毅もガッツポーズ!スタッフと歓喜を分かち合う歴史的瞬間の映像 アンドレッティグローバルは米インディカーなどに参戦するアンドレッティオートスポーツを前身とするチームで英国内にも活動拠点を設けたが、F1参戦の承認が得られなかったことに伴い、オーナーのマイケル・アンドレッティ氏は株式の過半数を譲渡。経営権を保険会社「グループ1001」のダン・トーリスCEOに譲り、自身は相談役兼アンバサダーとして身を引いた。 ただし、同チームと米大手自動車メーカーゼネラル・モーターズ(GM)との提携を続けており、新たな経営陣となったことでFA側も新規参入に関する再協議の場を設けることになった。もともとアンドレッティが「参入ノー」とされたのは既存のF1チームが米国で成功してきたアンドレッティ氏に対してアレルギーがあるとの見方があった。チーム経営が変わったことで状況も変わったようで、トーリスCEOはF1ラスベガスGPのパドックにも姿を見せるなど折衝の準備を進めている。 『AP通信』は「話し合いは活発化しているが、アンドレッティ抜きのF1チームの名前が何になるのかさえはっきりしていない」としているが、もともと「アンドレッティ・キャディラック」の名で参戦する計画で、GM側の意向が働く新規チーム名になる可能性はある。 さらにRBに所属するホンダ系ドライバーの角田裕毅が旗揚げメンバーになるのではとの噂も持ち上がっている。GMは新レギュレーション導入に伴う新規パワーユニット(PU)サプライヤーとして2028年から参戦できることになっており、26、27年は既存の他メーカーのPUを搭載しなければならない。そこで暫定的にホンダのPUで2年間をしのぐ可能性もある。その場合は角田がエースドライバーとして担ぎ出される青写真が見えてくる。 近年のF1チームは自動車メーカーを名乗るチームが他社のPUを搭載する例が多く、ザウバーもイタリアのアルファロメオを名乗ってフェラーリ製PUで参戦。アストンマーティンもメルセデス製で戦っており、26年からはホンダと提携して「アストンマーティン・ホンダ」となる。 角田は来季こそレッドブルの傘下にとどまるが、トップチームのレッドブルへの来季昇格については難色を示されている。アストンマーティンも26年はフェルナンド・アロンソ、ランス・ストロールのコンビが継続され、角田がレギュラーとして加わる余地はない。2チーム目の供給を望んでいるホンダにとっても角田にとってもGM系チームの「26年参入」は渡りに船だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]