観光列車化が進行中 資金繰りに「駅員フィギュア」発売【限界鉄道・銚子電鉄#16】
千葉県のローカル鉄道・銚子電鉄では今、車両の観光列車化が進行中だ。その資金繰りのため“新たな一手”に出ている。 【画像】銚子電鉄が「駅員フィギュア」新発売 モデルは社員「非常にうれしい」「最新技術の話題に、びっくり」
■「駅員フィギュア」発売 売り上げは観光列車の資金にも
千葉県のローカル鉄道・銚子電鉄は今年8月、大阪の南海電鉄から新たに2両編成の車両を譲り受けた。その車両を来年3月に、観光列車としてデビューさせる計画を立てている。 銚子電鉄 竹本勝紀社長 「(Q.観光列車は現状どのように?)これから観光化の改造を行うところ。例えばシートの表皮、『モケット』と言いますけど、銚子らしいお魚ということでサバとかサンマ、イワシをモチーフにしたシート表皮をどうかなと」 「(Q.観光列車を始めようとしたきっかけは?)モチーフとしたのが、南海電鉄の加太線を走っている車両ですね。そこからいろんなヒントを得て」 現在、和歌山県を走る南海加太線には地元、加太のタイや海などをモチーフとしたデザインが描かれるなど、テーマの異なった5編成が活躍している。 竹本社長が南海電鉄を訪れた際、この観光列車の「めでたいでんしゃ」にヒントを得たという。 ただ、重くのしかかっているのが観光列車にするための改造費用、およそ1300万円かかるという。 そこで銚子電鉄から新たなグッズが発売された。竹本社長がポケットから取り出したのは、銚子電鉄の社員をモデルにしたフィギュア。 竹本社長 「正確に言うと、こちらはあくまでサンプル。実際に販売しているのが、小さい鉄道模型用なんですね」 2人の社員をモデルにして作られたフィギュア。鉄道模型の規格に合わせた大きさで、150分の1スケールと80分の1スケールの2種類を作成した。 竹本社長 「(Q.なぜ(社員を)フィギュアに?)鉄道模型の雑誌社、3Dのメーカー、フィギュアのメーカーからお声がけをいただいて、うちにはまだない商品なのでぜひということで」 モデルとなった社員は、一人は銚子電鉄の取締役兼運転士を務める西上逸揮さん。そして、もう一人は車掌の馬上レミさんだ。 西上さん 「(Q.フィギュアになった感想は?)なかなか、一生に一回、あるかないかのことなので、非常にうれしく思っています」 馬上さん 「3Dカメラで九十何台…96台の全身のカメラで撮影して、それを3Dの技術でフィギュアにするという。こんなアナログな銚子電鉄が、そんな最新技術の話題に…びっくりしました」 最新の3Dスキャンとフルカラープリント技術を用いて作られた銚子電鉄の「駅員フィギュア」。10月から発売され、その売り上げは観光列車の資金にも回されるという。 馬上さん 「(Q.2025年の抱負は?)どうしようかな…5キロ痩せるとか。来年は新車両が入ってきますので、より多くの人に銚子電鉄に来ていただけるように、私もしっかりお迎えできるように精進していこうと思っています」 竹本社長 「(Q.社長いないんですか?)これは(顔の)アップに耐えられる人…」 「(Q.社長は自ら身を引いたと)そういうことでございます」