澤のなでしこ監督誕生は2023年?
心と体がトップレベルで一致しなくなったことを引退の理由してあげた澤は、現役最後の舞台となる皇后杯を終えた後は、しばらくは心と体を休めたいとも打ち明けた。 充電しながら第2の人生へ考えを巡らせていくが、実際に指導者を目指す場合、「C級」から取得していく澤には、「S級」を取得するまでに4年ないし5年の時間が必要になってくる。 それでも、取得を目指す過程が引退後の人生でプラスになると澤は力を込めた。 「指導者に興味をもったときにやはり資格は必要ですし、ある意味でまたサッカーをより深く教えるためにもライセンスを取るというのはすごくいいことだと思うので。今後をじっくり考えながら、そういう機会があって、自分の気持ちがそこにあればぜひライセンスは取りたいと思っています」 いまでは400人以上が「S級ライセンス」を取得しているが、そのなかで女性は4人しかいない。いずれも日本女子代表の黎明期を支えた本田美登里(AC長野パルセイロレディース監督)、半田悦子(常葉学園橘高校監督)、高倉麻子(U‐19日本女子代表監督)、野田朱美(日本サッカー協会女子委員長)だ。 2008年1月からなでしこジャパンを率いる佐々木則夫監督は、今年10月に契約延長が決まった。期間は来夏のリオデジャネイロ五輪終了までとされているが、遅かれ早かれ、代表監督のバトンはU‐19日本代表の高倉監督に受け継がれる青写真が描かれている。 高倉監督はU‐17日本代表を率いた昨春のU‐17女子ワールドカップで、予選リーグ及び決勝トーナメントの全6試合を無敗で制する完全優勝を達成。当時の中心選手たちを率いて、来年12月にパプアニューギニアで開催されるU‐20女子ワールドカップでの上位進出を目指している。 同時進行で、日本サッカー協会は2023年の女子ワールドカップの日本招致を目指している。当初は2019年大会の招致を目指してきたが、ラグビーのワールドカップ開催や東京五輪の前年という状況を考慮して回避。2023年大会をターゲットに据えた。