JAXA、「H3ロケット」5号機を2025年2月に打ち上げへ–準天頂衛星「みちびき」6号機を搭載
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月11日、H3ロケット5号機を、2025年2月1日に種子島宇宙センターから打ち上げることを発表した。準天頂衛星「みちびき」6号機を搭載する。打ち上げ予定時間は17時30分~19時30分。予備期間は2月2日~3月31日。 準天頂衛星「みちびき」6号機とは? 準天頂衛星「みちびき」6号機(QZS-6)は、初号機後継機、2号機、3号機、4号機という4機体制で提供されている「準天頂衛星システム」を7機体制に拡張するための、追加3機(5号、6号、7号)のうち1機目の測位衛星。 衛星による測位には4機以上の測位衛星が必要になるため、追加3機により、日本上空に常にみちびきの衛星が4機以上滞空すれば、みちびき単独での持続測位が可能になるという。また追加3機では、JAXA開発の新たな高精度測位システムの実証を、従来の測位サービスと並行して実施する。 イプシロンS燃焼試験の爆発の影響は? JAXAは、11月26日に発生したイプシロンSロケット第2段モータ(以下、E-21)再地上燃焼試験における燃焼異常を踏まえ、E-21と同じく固体モータであるH3ロケット用固体ロケットブースタ(SRB-3)への影響を評価し、懸念事項はないと判断したという。 SRB-3は、モータ設計がE-21とは異なるが、一部の共通点(イグブースタと材料の一部)もあることから、これまでの地上燃焼試験などの開発結果、および4号機までの飛行結果を再評価した。その結果、SRB-3としての設計がいずれも良好に検証されていることを改めて確認したという。また、H3ロケット5号機用として製造したSRB-3の検査データに、特異なものがないことも再確認したとしている。
UchuBizスタッフ