最高益更新予想の任天堂が下落! 日経平均株価は米国株反発で続伸
株式市場の振り返り-日経平均株価は米国株反発を受けて続伸、TOPIXも堅調に推移
2021年2月2日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比) ・日経平均株価 28,362円(+271円、+1.0%) 続伸 ・TOPIX 1,847.0(+17.1、+0.9%) 続伸 ・東証マザーズ株価指数 1,253.4(+19.1、+1.6%) 続伸 東証1部上場銘柄の概況 ・値上がり銘柄数:1,730、値下がり銘柄数:379、変わらず:82 ・値上がり業種数:28、値下がり業種数:5 ・昨年来高値更新銘柄数:50、昨年来安値更新銘柄数:2 東証1部の出来高は11億6,898万株、売買代金は2兆5,772億円(概算)となり、いずれも概ね前日並みでした。前日に続き決算発表以外は目立った材料に乏しい展開となりましたが、それでも閑散相場とはならず、売買代金は2兆5,000億円レベルを維持しました。 そのような中、米国株式相場の反発を背景に、日経平均株価は堅調に推移して続伸となりました。取引時間中の高値は28,379円(+288円)、安値は28,089円(▲2円)となり、値幅(高値と安値の差)は約290円です。 なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりました。
東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は連日で2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は6,791万株、売買代金は1,473億円となり、いずれも概ね前日並み(微増)でした。 個人投資家の物色意欲が盛り上がりを欠く中、売買代金は195日連続で1,000億円を上回りましたが、連日で2,000億円を割り込んでいます。 なお、株価指数は主力銘柄を中心に買い戻されて続伸となりました。終値でも1,200ポイントを固めに入りつつあるようです。
デンソーなどトヨタグループが軒並み急騰、好決算発表の任天堂は材料出尽くしで下落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄 ・東京エレクトロン <8035> ・ソフトバンクグループ <9984> ・アドバンテスト <6857> 米国株の半導体指数反発を受けて、東京エレクトロンが買い戻されて値を上げ、アドバンテスト、ルネサスエレクトロニクス <6723> 、SUMCO <3436> 、ローム <6963> などが揃って急騰しました。 また、前日に終わった前期業績(2020年12月期)の営業損益が一転して黒字化したことを発表した資生堂 <4911> が買われ、一時+8%弱へ急騰し、終値も+7%超高になっています。 その他では、取引時間中にQ3累計決算を発表し、通期業績(2021年3月期)を上方修正したデンソー <6902> 、アイシン精機 <7259> 、豊田自動織機 <6201> などのトヨタグループの部品メーカーが軒並み急騰し、デンソーが昨年来高値を更新し、豊田自動織機は上場来高値を更新したことが目を引きました。 なお、前日に通期の最終赤字幅拡大見通しを公表した日本航空 <9201> でしたが、概ね織り込み済みだったこともあり上昇して引けています。 日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄 ・京セラ <6971> ・協和キリン <4151> ・中外製薬 <4519> 前日の決算発表においてスイッチ販売台数を引き上げ、業績見通しを上方修正(最高益更新見込み)した任天堂 <7974> が朝方は買われたものの、いったん材料出尽くしで売られて終値は下落しました。 また、医薬品株が相対的に売られる中で、とりわけ、昨年は株価上昇が続いた小林製薬 <4967> の下落が目立ち、一時▲8%超安の急落となっています。 その他では、今週後半から関東地方でも春の陽気が続く見通し等を受け、電力需要のピークアウト見通しから東京電力ホールディングス <9501> が一時▲7%安に迫る急落となったことが目を引きました。
葛西 裕一