若者はどうして復習・予習をしないのか? 新米のら猫コンサルが見た自動車ディーラー「若者のリアル」(8)
ほとんど差はないのに…
同じ時期に入社したはずの同期に成績をどんどん離され、最初は焦っていたがしばらく経つと「あの人は最初からセンスあったから」「あの同期は恵まれた拠点に行ったから」などと、いつしか競う気持ちを忘れた若者のビジネスパーソンがいました。たしかにセンスや地理的問題も少しは関係しているかもしれませんが、肝心なのはそこではありません。圧倒的な実績を出している人と、平均的な人の差は実はほとんどないものです。これまで何人ものトップセールスパーソンと関わりましたが、共通していることがあります。それは「知っている」「できる」「やっている」の違いを認識し、実行していることです。 ある経営者から教えてもらったことですが、例えば100m走の世界記録保持者はウサイン・ボルト氏で、記録は9秒58。一方、一般的な男性の場合、おそらく14秒程度です。両者の差は2倍もありません。人生の大半を陸上に捧げてきたボルト氏と、特に練習もしていない一般人でも2倍の差がつかないのです。
復習・予習やっている?
仕事においてはもっと差がないと言われています。ではなぜ、優秀な人たちとの差が埋まらないかというと、「知っている」「できる」「やっている」の差なのです。 親は、よく子供に「宿題をやって復習したか?」「明日の予習はしたか?やらないと他においていかれるぞ」なんて言葉をかけています。しかし、そんなことを言う親が家に帰って今日の仕事の振り返り、明日の仕事の事前準備を行っているかというと、大半の人はやっていません。振り返りや事前準備が大切なことは「知っている」。それを行うことも「できる」。しかし「やっている」だけが疑問に残ります。 復習・予習してもすぐに効果が出ないこともあるため、無駄なことだと自分に言い聞かせやらなくなってしまいます。しかし、優秀なセールスパーソンは知っていて、できることを必ずやっているのです。それをルーティン化し習慣づけていきます。要するにやるか、やらないかの差だけです。