Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

子宮頸がん予防の「9価HPVワクチン」国内承認へ

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
Medical DOC

従来の2価、あるいは4価のHPVワクチンに加え、新たに9価のHPVワクチン(商品名・「シルガード9」)が国内で承認されることが決まりました。新ワクチンには、なにが期待できるのでしょう。また、安全性の担保や接種を受ける仕組みについても知りたいところ。そこで、日本産科婦人科学会専門医の稲葉先生に、現時点でわかる最新事情を教わりました。 ※記事の内容は2020年6月19日時点の取材に基づいたものです。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

【この記事の監修医師】 稲葉 可奈子先生(予防医療普及協会) 医師・医学博士・日本産科婦人科学会専門医。予防医療普及協会 顧問。 2008年京都大学医学部卒業、京都大学医学部附属病院での初期研修ののち、産婦人科へ進路を決め、東京大学医学部附属病院、三井記念病院を経て、東京大学大学院にて医学博士号を取得。現在、関東中央病院産婦人科に勤務。

「HPV」は、意外と身近にいるウイルスの一種

編集部: 「HPV」と「子宮頸がん」の関係について、改めて教えてください。 稲葉先生: 「ヒトパピローマウイルス」の略がHPV(Human Papilloma Virus)で、その種類は100以上あり、皮膚に感染してイボになるものもあれば、子宮の入口(頸部・けいぶ)に感染して子宮頸がんを生じさせるものもあります。 編集部: HPVにはどのように感染するのでしょうか? 稲葉先生: インフルエンザや新型コロナウイルスのような飛沫感染ではなく、HPVの感染はほぼ、性交渉によってです。オーラルセックスにより咽頭に感染して、中咽頭癌の原因となることもあります。 編集部: 子宮頸がんになりやすい年代などあるのでしょうか? 稲葉先生: 子宮頸がんは好発年齢が20代から40代と、若い方でもなりうる病気です。妊娠・出産前に子宮を失うことにもなりかねません。 編集部: HPVの感染を予防することはできますか? ピルでは防げませんよね。 稲葉先生: コンドームで完全に予防できるものではないのですが(でもコンドームは大事です)、HPVワクチンによって感染を予防することができます。HPVは子宮頸がん以外の病気の原因でもあるので、HPVワクチンを接種することにより、HPV関連疾患全般を予防することができます。 編集部: ワクチンで100%予防できるのですか? 稲葉先生: 100%予防できるわけではありません。2価・4価HPVワクチンの場合、子宮頸がんの原因となるHPVのうち6~7割を予防できます。ワクチン接種に加え、定期的な検診も重要です。定期的に検診を受けることで、万が一子宮頸がんになりかけても、がんになる手前の前がん病変(異形成)の段階で早期発見することができ、子宮を失わずにすみます。女性は、20歳をすぎたらぜひ子宮頸がん検診を受けましょう。

【関連記事】