相撲協会がえらい剣幕で抗議に来て…「小倉智昭」さんが語っていた「とくダネ!」最大のピンチ 一番警戒していた「ライバルキャスター」とは
キャスターの小倉智昭氏が9日、膀胱がんで亡くなった。享年77。ご本人は生前、「週刊新潮」のインタビューや対談に応じ、「とくダネ!」の舞台裏やライバルたちについて語っていた。当時の記事を引用し、在りし日の小倉氏を振り返ってみよう。 【写真】小倉さんが一番警戒していたキャスターとは ***
小倉氏は1947年、秋田市生まれ。獨協大学を卒業後、東京12チャンネル(現・テレビ東京)に入社。競馬中継などを担当した。競馬が縁で大橋巨泉にスカウトされ、フリーに転身。巨泉の事務所に所属する。ワイドショーのレポーターなどを経て、巨泉司会の「世界まるごとHOWマッチ」(毎日放送)のナレーションを担当することに。独特の甲高い声の「ハウマッチ!」で人気を博した。その後は「キャッチ!」(日本テレビ)などワイドショーのキャスターを次々務めたが、何と言っても小倉氏の代名詞となったのは「とくダネ!」(フジテレビ)だ。1999年に開始されたこの番組は、熾烈な朝のワイドショー戦争でもトップを走り続けた。その立役者である小倉氏は、司会を2021年までの22年間も務めることになったのだ。
元千代の富士が…
しかし、その長い「とくダネ!」生活の中にはピンチもあったという。降板した2021年、小倉氏は「週刊新潮」のインタビューにこう語っている。 「最大のピンチというと、日本相撲協会とやりあったことを思い出します。09年、横綱だった朝青龍がケガから3場所ぶりに復帰するというテーマを扱った時のことです。今場所はどうなのか、という話の中で僕は当時、話題になっていた講談社と相撲協会の『八百長裁判』にひっかけて『星が買えればいいのにね』と言った」 すると、当時の相撲協会の広報部長・元横綱千代の富士の九重親方がフジに抗議をしてきたという。 「フジテレビが僕に謝罪しろと言うので、『なぜ謝罪するのかも含めてきっちり言わせてもらうけど、それでもいい?』と聞いたらフジテレビは『それでいいです』と。結局、番組では、『相撲協会から抗議があり、謝罪しなければ今後、大相撲の映像は一切貸さない、と。フジが勧進元をしている大相撲トーナメントもやらせない可能性がある、と。そこまで言われたら謝らないわけにはいかないでしょ』といった話をしたのですが、そうしたら相撲協会が大変なことになっちゃった。相撲協会に抗議の電話が殺到してしまったんです」