「あなたはお姫さまになるだけ」…大人女子に売れているスケジュール帳『お姫さま手帳』の中身
その結果、テレビに取り上げられたり、今日もこうして取材を受けているわけだから、セルフイメージというのはあなどれない! 1ヵ月ごとに振り返りながら、細かく気持ちをフォローしていくことで、自分は何がうれしくて何が苦手なのかが次第に明確になり、自分自身をうまく扱うことができるようになっていく。つまり手帳をつけることで、1年後には「自分の取説」が出来上がるのだ。 「ネガティブな思い込みを解消するのは簡単にはいかないけれど、この手帳を使うことによって、癒やされながら変化を練習していってくれたら、と思っています」 ◆10年後には世界進出!? 究極のポジティブシンキングで負け知らず! こはらさんのセミナー受講者は4600人に及ぶが、ノートを書くことで仕事がうまくいったり、結婚できたりと、人生が大きく変わった人は数え切れないほどいるようだ。 「自分の好きなことを採用して、未来を切り開いていく方がたくさんいます。 例えば『朝から晩まで働いて、毎日クタクタでつらいです』と言っていた方が、小さな頃からの夢を実現し、イラストレーターになって、勤務先の会社のパンフレットも任されるようになったり。その方は結婚も決まって、今度、私も式に出席するんですよ。 経理業務で人と接する機会の少ない日々を過ごしていたけれど、ノートを書くことで『自分の心が喜んでいるのは人と話したり、家族の写真を撮っているときだった』と気づいて、プロカメラマンになった方もいます」 今ではこはらさんがディプロマを出したノートの講師は200名にもなり、全国でノートセラピーの指導をしている。 「講座を持つ方たちには『キューイスト』という肩書きがあります。映画や舞台の始まりで、『3、2、1、キュー』とお声がけがあると思うんですけれども、私たちも誰かの人生が変わるきっかけを作る人であろうということで、キューイストというチームを組み、共に指導をしています」 取材をするまでは「姫と執事? なぜそれで人生を変えられるのかわからん」という気持ちだったが、正直、今は「ありだな」と。男性版はないのかとまで尋ねてしまったが「大人女子の学校という感じでやっていて、姫なので」と、優しい微笑みが返ってきた。 「でも、実は去年、男性のモニターもひとりいらっしゃったんですよ。男だから頑張らなくちゃいけないとか、妻と子どもたちを守らなければと、常に気を張っていましたが、書くということにものすごい効果を感じてくださって。ストレスが軽減し、リラックスして商談に臨むことができたと。 ちょっと時間がかかりそうですが、男性版も考えてみたいとは思っています」 「お姫さま手帳」には「未来レター」といって、10年後の自分から届く手紙のページもある。最後に、こはらさんが今年書いた「未来の自分からの手紙」を紹介しよう。 「世界進出をして、こんまりちゃんのようにレッドカーペットを歩くことになりました。ハワイとかパリとか、 おしゃれな海外のホテルで手帳会や読書会も大人気。それから、海外法人もできていて……、とかも書いております(笑)」 ▼こはらみき ノートセラピスト/合同会社naare代表取締役。1987年生まれ。大学卒業後、幼稚園教諭として勤務するも退職。その後、エステティシャンの仕事をスタート。サロンで指名・売上No.1となる。その後、独立・起業。現在は、ノートで根本から変化させる「大人女子の学校」を主宰。著書に『自分が大好きになる30日間 お姫さま練習ノート』(大和出版)などがある。 取材・文:井出千昌
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