“黄金世代の1学年上”蛭田みな美が初優勝へ向け5打差で最終日へ
「まずはリランキングで上位に行かないと」
◆国内女子ゴルフ<アース・モンダミンカップ 6月23~26日 カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県) 6639ヤード・パー72> 黄金世代の一つ上、蛭田みな美と同じ1997年生まれにはどんな選手がいる? 「1日、1日、成長したい」。そんな思いを胸に、蛭田みな美が初優勝への歩みを続けている。 アースモンダミンカップ3日目は、前日ほどではないが、引き続き不規則に吹き荒れる風と、気温29.9度に加え、高い湿度が選手たちを苦しめた。 そんな中、バーディーを連取したのが蛭田だ。1番パー5で1メートルを沈めると、3番パー4で4メートル。5番パー4ではグリーン右奥からチップインバーディーを奪う。8番パー5で2メートル。12番パー4では5メートルとさらにバーディーを重ねて通算5アンダー。リーダーズボードをスルスルと登っていく。 勢いが止まったのは12番パー3のボギーから。 「ロフトがアップライト過ぎたので、フラットにしてみました。昨日フックが強かったので」という4番ユーティリティーのティーショットが右に出てしまったのが原因だ。15番パー3でも、同じクラブで同じミス。16番もボギーとして、通算2アンダーでプレーを終えた。 「風があった方が、スコアがまとまっていました。後半、風が少しなくなって来たら叩いちゃったので……。集中力の違い? そうですね」と苦笑い。13番、15番のボギーについて「やらかしたなぁ。もったいなかったです」と悔しそうな表情を見せる。 パッティングで初速をイメージすることを風対策として心がけた。素振りから、出だしのスピードを思い描くことでタッチを出す。ラッキーもあったが、これが快進撃を支えたのも確かなことだ。 1997年生まれのプロ7年目だが、優勝にはまだ手が届いておらず、シード権もない。QTランキング45位で序盤戦を戦っている。 「ずっと持っている目標は優勝ですけど、まずはリランキングで上位に行かないと」と現在33位の順位を気にしている。さらに結果を出してランクを上げ、後半戦出場も確実にしたいところだ。 序盤戦からアプローチの調整を続けて「手応えを感じている」というだけに、リランキングを気にすることもなくなる優勝へ、5打差逆転にかける。
蛭田みな美(ひるた・みなみ)
1997年7月15日生まれ、福島県出身。2016年にプロテスト合格。2018年ステップ・アップ・ツアー「九州みらい建設グループレディース」でプロ初優勝。今季はQTランキング45位の資格でツアー参戦、賞金シードを目指す。ユアサ商事所属。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)