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「B29は舞いながら落ちた」さびた銃弾、朽ちた薬莢…今も残骸眠る山

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西日本新聞

 航空戦史を調べている在野の研究者から、大分県内で墜落した米爆撃機B29の残骸の本格的な捜索を行うと西日本新聞「あなたの特命取材班」に知らせがあった。事前調査で金属片が多数見つかったという。75年前、日本に来襲した米軍機と迎え撃った日本軍機。いずれも多くの死傷者を出した。戦争を風化させまいと活動する人たちと現場に向かった。 【写真】B29が墜落した大分県佐伯市の山中で見つかった弾丸や金属片  市街地から離れ、山間部に位置する同県佐伯市宇藤木地区。1945年5月7日、大分海軍航空基地を狙ったB29が、日本海軍の紫電改部隊の攻撃を受けて墜落した場所だ。旧村役場の記録では、機体は戦後まもなく回収されたとされ、墜落地点を示す資料はない。  航空戦史を研究する深尾裕之さん(49)=同県=と稲田哲也さん(48)=宮崎県=は、昨秋から山中の捜索を複数回実施。米軍が撮影した航空写真や、住民への聞き込みから場所を絞り込んだ。

 2月下旬、2人の呼び掛けに応じた佐伯鶴城高の生徒や、地元の戦史を研究する「歴進会」のメンバーと山中に入った。倒木や落石が転がる山道を1時間弱進む。事前調査で金属片が出たという沢沿いの斜面に金属探知機を近づけると、「ピ、ピー」と反応が。土中から銃弾や薬莢(やっきょう)、金属製部品など数十点が次々と見つかった。  米軍の機銃弾について研究する軍事史学会の山本達也さん=三重県=から提供してもらった資料によると、見つかった弾丸はB29など米軍機に搭載された12・7ミリ機関銃弾。薬莢底部にある「SL4」の刻印は、米国のセントルイス兵器工場で44年に製造されたことを示すという。  捜索現場の山向こうの大分県臼杵市に、墜落するB29を目撃したという人物が住んでいた。その人物はこう証言した。  「突然、左の羽がもげて炎が上がり、きりきり舞いながら落ちた。機体は煙を吐いて墜落した。B29が落ちたという快感で、友人と万歳しながら畑を飛び回った」 (久知邦)

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