「最近の扇風機高くない?」→その理由はモーターにあり! DCモーターなら従来の「50%」節約になる!?
最近の扇風機って高いですね。筆者は10年以上使用してきた扇風機が壊れたため、新しい物を買おうとネットをのぞいてびっくりした次第です。 なんせ扇風機の価格相場の記憶が10年以上前から更新されていなかったものですから、「扇風機=5000円くらい」のイメージでした。そんな中、当たり前のように1万円以上、物によっては3万円を超える扇風機が並んでいたからです。 しかし、どうやら高いのには理由があるようで、端的には「ACモーター」と「DCモーター」の違いのようです。そして、DCモーターは節約になるとも言われています。
ACモーター・DCモーターとは
「ACモーター」と「DCモーター」とは、扇風機に使われているモーターの種類です。扇風機を動かしている心臓部分であり、モーターの性能はそのまま扇風機の性能になります。 ACモーターの「AC」とは、オルタネート・カレントの略で、交流を意味しています。電圧が一定の周期でプラスとマイナスに変わるため、電流の流れる方向が変化する電気の流れ方になります。 これに対してDCモーターはダイレクト・カレントの略で、意味は直流です。電流は一定のまま一方向にしか流れません。電流の流れで何がどう変わるのでしょうか。両者の違いを簡単に比較したのが図表1です。 図表1
筆者作成 1万円を超えるような高めの扇風機に搭載されているのはDCモーターが多いです。扇風機の風量を細かく調整でき、運転音が小さく、電気代も安いなど、ACモーターより機能性が高い商品が多いからでしょう。
ACモーターとDCモーターの「電気代」の違い
扇風機を「強」で運転した場合の消費電力の目安は、ACモーターで20~50W程度、DCモーターで10~20W程度となっています。 これに、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安の電気料金単価31円/kWh(税込み)を乗じて1時間あたりの電気代を計算してみると、ACモーターが0.62~1.55円、DCモーターが0.31~0.62円です。DCモーターはACモーターの半分の電気代で使用できることが分かります。 例えば、扇風機を毎日10時間使用したとすると1ヶ月で300時間です。これにかかる電気代はACモーターで186~465円、DCモーターで93~186円となります。