「プロレスをナメるな!」恐怖政治の暴走オーナー…全日本・白石伸生に佐藤光留が覚悟の一撃【週刊プロレス昔話】
2013年3月17日、全日本両国国技館大会の全試合終了後、スーツ姿でリングに上がったある男にブーイングが鳴り止まなかった。 光留が白石オーナーをリング下に突き落とした
それはSNS上でも過激な持論を展開し、多方面で物議をかもしていた全日本オーナーの白石伸生だ。彼はプロレスを「やらせ」と「ガチンコ」で二分化し、全日本は後者を目指すと常々発信。さらに他団体選手の獲得意思を示し、批判してきた社長の解任を示唆するなどやりたい放題。この日のマイクでも今回の興行を正面からの批判。4月より新体制になるにあたってのあらためての所信表明のようでもあったが…さらに過激さを増した白石オーナーは「リストラ候補」と称するKENSOを呼び出すと張り手。この瞬間、フリー参戦の佐藤光留がファンの思いを代弁するかのようにつかみかかり、彼をリング下に投げ落とした。 白石オーナーが資金援助をしたことで全日本が団体を維持できたことも事実。そういった権力のもとでおこなってきた恐怖政治。ゆえに所属選手では止められない暴挙…だから、所属ではない光留が「今後参戦できなくなったとしても」との覚悟で噛みついた。「一般人がレスラーに手を上げることが一番、全日本プロレスの歴史を否定することじゃないか」。その芯の通った考えに、ファンもマスコミも力強く同調する。「プロレスをナメるな!」と。
週刊プロレス編集部