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笑顔、全国に広げる低糖質スイーツ 糖尿病闘病経験基に開発 鹿児島市のパティシエ髙谷さん

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南日本新聞

 鹿児島市広木3丁目の洋菓子店「パティスリー・ル・ヴェール」が販売する低糖質スイーツの人気が全国に広がっている。店主の髙谷浩史さん(47)が、1型糖尿病の闘病経験を基に開発したお菓子は、糖質制限で家族と同じものを食べられない人たちに笑顔を広げている。 【写真】糖質が「1カップ5グラム」のマンゴープリン

 香川県出身の髙谷さんは21歳だった大学3年の夏、自己免疫などで血糖値を下げるインスリンが分泌されなくなる1型糖尿病と判明。高校時代は国体のカヌーで優勝するほどのアスリートだった。健康には自信を持っていたが、医師から「一生治らない」と告げられた。  病気を理由に内定を取り消された。就職しても体調不良ですぐに退職した。希望を見いだせず苦しんでいたとき、広島県のスキー場のレストランで同い年の料理長と出会う。  長年の自炊生活で料理に自信はあった。腕を認められ、紹介された福岡県の有名ホテルではデザート部門を任された。インスリン注射を打ちながら働き、試食で体調を崩すこともあったが、おいしさや造形美が評価されるスイーツの世界にはまった。その後も複数の店で修業を重ね、13年に妻みどりさん(41)の実家近くに現在の店をオープンした。  低糖質スイーツを作り始めたのは17年。客から「病気で普通のケーキが食べられない人にクリスマスケーキを贈りたい」と頼まれたのがきっかけだった。

 小麦粉を使わず、天然甘味料で甘みを引き出す。持病に悩む人や糖質制限ダイエットに励む人たちの間で徐々に浸透し、メニューも50種類に増やした。店のホームページを通じて、県内外から月200件ほど注文がある。  商品化の前に必ず自ら試食し、食後の血糖値に異常がないか確かめる。「バースデーケーキを子どもと一緒に食べられず、親子でつらい思いをしてきた。同じ境遇の人が喜んでくれると励みになる」と話した。

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