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韓国、DRAMの次を夢見る「AI半導体」

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LIMO

本記事の3つのポイント

 ・ 韓国でAI半導体の開発が活発化している。サムスン電子を筆頭にメモリーに次ぐ新たな事業の柱として育成を強化している  ・ サムスン電子は2030年までに、非メモリー半導体のR&Dに73兆ウォン、関連する工場建設に60兆ウォン、総額133兆ウォン(約11.5兆円)を投じて「非メモリー半導体業界トップ達成」を目指す  ・ 韓国政府も19年から向こう10年間、次世代半導体の育成に1兆96億ウォン(約878億円)を投資するなど、産学一体となった取り組みを強化している 「AI半導体市場規模の見通し」の図表を見る  IoT時代を牽引するであろうコア部品「AI半導体」が、にわかに関心を集めている。サムスン電子のExynos9820、エヌビディアのテスラv100、グーグルのTPU、バイドゥのクンルンなどなど。それぞれの方式は異なるものの、いずれもAI専用プロセッサーである。  近年になって、AIソフトウエアの技術開発が成果を上げ、応用ソリューションの開発が相次いだことから、これを処理するプロセッシング技術も加速度的に高度化し、グローバルメーカー間の競争は熾烈さを増している。  いままでAI演算処理に最も活用された技術は、CPUではなくグラフィック向けのGPUである。データの入力手順によって順次処理するCPUは、機械学習や推論のような大規模データを処理するには、演算の速度と電力などに限界があるためだ。  CPUが中央ですべてのデータを処理・制御するのに、演算の量が多くなれば多くなるほどCPUとメモリー間の遅延が問題になる。大規模なデータを処理する場合、速度は遅くなり電力消耗が多くなることを解消したのが、GPUである。

サムスン、SKが開発・実証に着手

 サムスン電子は、2019年に独自のNPU技術を開発し、Exynos9820のモバイル向けアプリケーション・プロセッサー(AP)に搭載した。また、韓国電子通信研究院(ETRI、大田広域市儒城区)とSKテレコム(ソウル市中区)は、AI応用サービスを提供するクラウドデータセンターなど、高性能サーバーに活用できるAI半導体を韓国で初めて開発。20年下期から知能型CCTV、音声認識などをサービスするSKテレコムのデータセンターに適用し、実証する計画だ。  AI半導体の開発競争は始まったばかりで、韓国勢の条件は有利といえよう。韓国は、米中などに先駆けてスタートしている。数十年間蓄積してきたメモリー半導体技術のノウハウと、産学官を網羅する数多くの人材、サムスン電子とSKハイニックスが達成した規模的経済に至るまで、グローバルな競争力を確保している。とりわけ、AI半導体を実用化していく条件の1つとなる5G通信も、すでに本格化している。

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