世界の王が舞った、工藤が井口が感極まった 福岡の歴史が変わった日【復刻紙面イッキ読み】
2020年10月27日に3年ぶり21回目(1リーグ時代を含む)のリーグ優勝を遂げた福岡ソフトバンクホークス。今や日本一の常連となり、九州・福岡で黄金時代を築いているが、かつては長年にわたって最下位やBクラスの常連だった。そんな不遇な日々に幕を閉じ、福岡ダイエーホークスとして初優勝を決めた際の1999年9月26日付の西日本スポーツから記事を再掲する。 *************** ダイエー悲願の初優勝! 九州に36年ぶりのチャンピオンフラッグ――。福岡ダイエーホークスが25日、球団創立11年目で初優勝を遂げた。前身の南海時代を含めると26年ぶり13回目の優勝。王監督は就任5年目で巨人監督時代の1987年以来2度目のリーグ制覇を果たし、史上五人目のセ・パ両リーグ優勝監督になった。 西武がデーゲームで敗れ、Vマジック「1」としたダイエーは同日のナイターで日本ハムを5-4で下して優勝を決定。4万8000人の大観衆が見守る中で、王監督が歓喜の地元胴上げに舞った。 36年ぶりの歓喜がひとつになり、ドームの端から端へとうねった。世界の王がゆっくりと歩きだす。宙に舞う。3度、4度…何も見えない。何も考えられない。至福の無重力空間の中で、ファンの声だけが耳に届いた。4月に急逝した故根本社長の顔が浮かんだ。熱いものが真っ赤な両目ににじんだ。 「(こんな感激は)広い宇宙でひとりだけという最高の気分だった。きょうも優勝を決めるのにふさわしい試合。地元ファンの前で決められたことに運を感じる。スーパーヒーローはいないけど、選手みんながヒーローだった」
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