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文明のある星は36個…宇宙人探査はアメリカから中国の時代に

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SmartFLASH

 銀河系には、地球のような文明を持つ星が36くらいあるのではないかと、イギリス・ノッティンガム大学の研究チームが発表した。  6月15日、学術雑誌『アストロフィジカルジャーナル』に掲載された論文によると、銀河系にはおよそ2500億の星があり、地球を例にすれば、文明が形成されるまで50億年ほどかかる。  少なくとも40億年以上たった星で、金属や大気の存在などの条件が揃う星を計算したところ、36の文明が存在してもおかしくないという結果が出た。  実際に地球外知的生命体を見つけたわけではなく、壮大な仮説であるが、研究者はこの計算方式を「宇宙生物学コペルニクス的限度」と呼んでおり、逆に言えば、36を超える可能性はないことになる。  ここでいう文明とは、地球の直近100年のようにテレビや衛星などの電波を送り出している状態のことを指す。  36あると仮定される文明は銀河上に散らばっており、近くても1万7000光年の距離がある。すべての計算を楽観的な数字でおこなった場合、1030光年先にあると推測されるが、それでも現在の技術では、交信できたとしても往復に2060年かかる計算だ。  研究グループの中心人物であるコンセリーチェ教授は、「気候変動など、文明が自ら住めない環境を作り出し、生命体が絶滅してしまうシナリオも考えられる」とコメントしている。  いったい、宇宙人はいるのかいないのか。  NASAは、2018年、宇宙人探査を本格的に再開することを決めた。銀河系に飛び交っている電波など「テクノシグネチャー(技術の痕跡)」を探ることで、宇宙人の探査を進める方針だ。  テクノシグネチャーとは、はるか彼方の宇宙から届く、同じパターンを繰り返す謎の電波や、恒星の不思議な「減光現象」のこと。恒星が減光するのは、そこに宇宙人が作った巨大建造物があるからだ、という発想である。だが、2年たっても芳しい成果は伝わってこない。  地球外生命体探査は、米カリフォルニア大学バークレー校でも20年以上に渡って続けられてきた。これは、世界中のコンピューターをネットでつなぎ、巨大な仮想コンピュータとして宇宙からの電波を解析するもの。だが、「SETI@home」と名付けられたこのプロジェクトは、2020年3月に終了してしまった。  アメリカの宇宙人探査が沈滞する一方、中国は、世界最大で最高感度といわれる直径500mの電波望遠鏡「中国天眼」を使って、9月から宇宙人探査に乗り出すという。  現在、中国とアメリカは、宇宙開発をめぐって熾烈な争いをしている。両国とも月と火星への探査に注力しているが、予算難のNASAの出遅れは否めない。その遅れをカバーしているのが、イーロン・マスク率いる民間企業「スペースX」だ。  5月末、NASAの宇宙飛行士2名を乗せた宇宙船が、国際宇宙ステーションに無事ドッキングした。この宇宙船「クルードラゴン」は、スペースX社が開発したものだ。  残念ながら、イーロン・マスクは宇宙人の存在に否定的な様子。インタビューで、「いまのところ、地球人だけが唯一の生命体だ。他の生命がいるかもしれないが、そんな兆候を見たことがない」と語っている(「Space.com」2019年10月1日)。  いつか人類は宇宙人と会えるのか。それがわかるのは、まだまだ先のことかもしれない。(取材・文/白戸京子)

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