一体誰が?中日応援歌「サウスポー」自粛問題に賛否
応援団の問題ではJリーグなどで差別発言が、時折、社会問題化するが、それらに比べると「お前論争」は目くじらを立てて深刻に議論するまでもない問題。確かに「過剰反応」との見方はあるのかもしれない。だが、「子供たち」「社会道徳」の目線で考えると見過ごしてはならない部分でもある。「サウスポー」の応援歌は、2014年から使用されているらしいが、今、ここで、なんとなく看過してきた大事な部分を見直すことの意義はある。それは球団としてのアイデンティティにもつながる問題でもある。 中には「そんなところに目を向けるより、与田監督も球団もチームを強くするところに目を向けるべきでは?」との辛辣な意見もあったが、6月30日にオリックスとの間で、2プラス金銭対3の緊急複数トレードを成立させた。強化ポイントだった先発&中継ぎの「サウスポー」として実績のある松葉を獲得、意外性のある外野手の武田も加えて上位浮上への手も打った。まだまだ戦力は不十分だが、企業努力という点では、ぬかりはない。 現在、5連勝中。首位・巨人との3連戦を前に、とんだ場外の話題を提供することになったが、さらに連勝を伸ばし「サウスポー」問題を吹き飛ばしたいところ。今後、公式応援団が、「お前」のフレーズを書き換えて「サウスポー」の自粛を解いたとき、チームが「6」ある借金を少しでも減らして上位にいれば最高の追い風になるだろう。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)