麻生政権時と似てきた? 菅政権の「余命」がついに明らかになった…!
長男の接待会食でさらに苦境に
菅義偉内閣が誕生してから6ヵ月が経過した。不十分な新型コロナウイルス対策とワクチン接種対応への遅れに加え、衛星放送関連会社「東北新社」に勤務していた長男と総務省幹部らとの接待会食が明らかになり、批判に晒されている菅義偉首相。 【図】超危険シグナル! 菅政権の支持率の波形を見る…! 菅政権はいつまで続くのかを、永田町では「政権の存続の指標」と言われる“青木方程式”で分析した。 菅首相は、安倍晋三前首相の自民党総裁としての任期を引き継ぎ首相に就任したため、今年9月末には自民党総裁の任期を迎える。 このため、菅首相就任当初は、「早期に衆議院を解散し、総選挙に打って出て、自民党が勝利を納め、菅首相が再選されることで“真の菅政権を樹立する”」との見方が強かった。 ところが第1波を超え、政府の緊急事態宣言が解除され、夏場に小康状態を保っていた新型コロナの感染拡大が、秋口から再び増加に転じた。9月16日に首相の“お鉢が回ってきた”本人にとっては、新型コロナ対策で解散・総選挙どころではなくなった。 その後も、年末の臨時国会、年明けの通常国会など、解散・総選挙のタイミングは様々取り沙汰されたが、新型コロナの感染拡大が猛威を振るう中、その対策に追われることとなった。 そして、今、長男と総務省幹部らとの接待会食が明らかになったことで、菅首相は苦境に追い込まれており、内閣支持率は低下の一途を辿っている。
第1次安倍内閣以降、8政権中5つで的中
“青木の法則”とも呼ばれる「青木方程式」は、自民党の青木幹雄元参院議員会長が経験に基づき提唱したもので、「内閣支持率と政党支持率の合計が50%を下回ると政権は倒れる」という法則だ。 確かに、第1次安倍晋三政権以降の政権が倒れた時の状況を見ると、青木方程式が当てはまるケースは以下のように多い。なお、内閣支持率、政党支持率はすべてNHK世論調査による。 ---------- <内閣> <内閣解散直前の青木方程式> <内閣解散> 福田康夫内閣 2008年5月:46.6% 2008年9月解散 麻生太郎内閣 2009年9月:38.0% 2009年9月解散 鳩山由紀夫内閣 2010年5月;41.8% 2010年6月解散 菅直人内閣 2011年8月:34.4% 2011年9月解散 野田佳彦内閣 2012年12月:36.1% 2012年12月解散 ---------- 第1次安倍内閣以降、8人の首相が誕生しているが、このうち5人の内閣は青木方程式が50%を下回り倒れている点を考えれば、青木方程式はある程度は信頼に値する。 とは言え、福田康夫政権は青木方程式が50%を下回ってから4ヵ月間生き延びたし、麻生太郎政権は政権期間中に月1度の世論調査で4回も下回った。 菅直人政権は4ヵ間連続で50%を下回った後で倒れ、野田佳彦政権は1年4ヵ月の政権期間のうち、1年間も50%を下回っていたことから、青木方程式は50%を下回ったからと言って、すぐに政権が倒れるというものではない。 ちなみに、第1次安倍内閣以降で青木方程式が50%を下回っていないのは、安倍政権(第1次から第4次まで)と、今のところの菅政権だけだ。