Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

警官による射殺、人材多様化でも撃たれる側の人種差縮小されず 研究

配信

The Guardian

【記者:Miranda Bryant】  米国では警察官に射殺される人の数は人種によって差があるが、警察官の多様化を進めても、この差が縮小されるわけではないことが、22日に発表された研究で明らかになった。  米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された研究によると、人種によって警察官に射殺される人の数が異なるのは、警察官が人種的に多様化されていないためというよりも、人種によって犯罪率が異なっていることが大きな要因だという。  研究では、黒人の警察官による射殺の割合が増加した場合、撃たれる市民は白人ではなく黒人である傾向が強いことが分かった。同様に、ヒスパニック系警察官による射殺の割合が増えた場合、撃たれる市民は白人ではなく黒人かヒスパニック系である傾向が強かった。  また、人種的マイノリティーが凶悪犯罪に関わっている確率が高い郡では、射殺された黒人は白人の3.7倍、ヒスパニック系は同3.3倍に上った。  米メリーランド大学カレッジパーク校の社会認知心理学者、デイビッド・ジョンソン氏が率いる研究チームは、警察官の人種と射殺された市民の間につながりがあるのは、警察官と市民が通常、同じ人口基盤に属しているからだと指摘している。また、白人の警察官が有色人種の警察官に比べ、人種的マイノリティー(少数派)に対して発砲する傾向が強いとの証拠は見つからなかったという。 研究者らは、英紙ガーディアンと米紙ワシントン・ポストの情報を元に、米国内で発生した900件以上の警察官による射殺を調べ、それらに関与した警察官の人種、性別、経験年数などをデータベース化し、分析した。 研究は「警察官の人種は(射殺される人の)人種差と関係しているものの、黒人とヒスパニック系は同じ人種の警察官に射殺される傾向が強いという事実は、警察官と郡の人口構成に類似があることで大部分は説明できる」とし、「警察官による射殺で射殺される側の人数に人種差があることは、警察官の人種多様化によって変わるものではない。警察官の多様化を進めても、射殺される側の人種差は縮小されないだろう」と指摘している。【翻訳編集】AFPBB News 「ガーディアン」とは: 1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

【関連記事】