水害時の清掃で知ってほしい「感染症対策」5つのポイント
九州の熊本県や鹿児島県で7月4日から記録的な大雨が降り、熊本県の人吉市では球磨川の堤防が決壊したりして広範囲に浸水し、被害が広がっています。気象庁は7月6日午後4時半、長崎県、佐賀県、福岡県に大雨特別警報を発表しました。水害後の家屋などの片付けでは、感染症予防のためには消毒が必要です。しかし、清掃が不十分だと効果を発揮できないため、まずは「清掃」と「乾燥」を優先しましょう。【 BuzzFeed Japan / 籏智 広太・冨田すみれ子】 電気やガスの異常がないかなど安全を確認し、り災証明書のための撮影を終えてから作業に入ります。その際に大切なのは、以下の5つのポイントです。
水害後の感染症予防策 (清掃・乾燥)
(1)ドアと窓をあけて、しっかり換気と乾燥 被災してから数日後に帰宅すると、すでにカビが発生している場合があります。できる限り窓やドアを開けて換気をさせるようにしましょう。 室内の乾燥を促すために扇風機を使うことも有効です。自然乾燥の場合、最低1か月以上を要することも。壁や天井まで浸水した場合は、断熱材や石膏ボードの撤去などが別途必要になります。
(2)汚泥はしっかり取り除く
消毒をする前に、まず汚泥を取り除く必要があります。床や壁、金属や調理台、シンクなどの堅い部分は水と石けん(洗濯石けんや食器用洗剤)で洗い流しましょう。 また、畳やカーペット、布製ソファーなどの洗うことができない家具は撤去しましょう。
(3)清掃中のケガ予防に手袋などを着用
傷口は死に至ることもある破傷風などの感染経路になります。肌の露出を防ぎ、丈夫な手袋や底の厚い靴などを着用し、長袖・長ズボンなど肌の露出を避ける服装を心がけましょう。
(4)ほこりを吸わないようにマスクなどを着用
土ほこりが目に入って結膜炎になったり、口から入ってのどや肺に炎症を起こすこともあるので、ゴーグルやマスクで目や口を保護することが重要です。
(5)清掃が終わったらしっかり手洗い
手洗いとともに、シャワーを浴びることも大切です。また、使用した洋服は汚れていない服と区別して選択するようにしましょう。 ケガをしてしまった場合は、すぐに流水で洗いながすようにしましょう。深い傷や汚れた傷を負ってしまったり、目に充血が起きたりした場合などは、医師に相談をしましょう。 これらの清掃・乾燥をしっかり行なった後、消毒へ進みましょう。