21世紀の森公園の再整備計画断念、福島・いわき市 公募型、具体的提案なし
公募で選ばれた事業者が都市公園内にカフェなどを設置して収益の一部を公園整備などに活用するパークPFI(公募設置管理制度)による21世紀の森公園の再整備を目指していた福島県いわき市が、計画の断念を決めた。公募期間内に事業者から具体的な提案がなかった。ただ、市はこの制度が公園の質や利用者の利便性の向上には不可欠だとし、再度の公募を模索する。 公園内には、サッカーJ2のいわきFCが本拠地とするハワイアンズスタジアムいわきや、ヨークいわきスタジアムが立地する。市は制度の導入に向け、民間事業者と意見交換などを実施。3月~8月上旬に計画の提出を受け付けたが、最終的に届け出はなかった。 計画に興味を示した県内外の9事業者を対象に市が実施したアンケートでは、いわきFCの新スタジアム建設の動向が明らかになっていない中で「事業計画の立案が困難」との意見があったという。また、平日に公園を訪れる人が少ないため、飲食を提供する店舗の立地に課題を示したり、公園施設の整備にかかる事業者負担が大きいことを要因に挙げたりする声もあった。 市公園緑地課は「事業者が示した課題を改善しながら、改めて制度の導入に向けて検討する」とした。12日の12月市議会本会議で示した。
福島民友新聞