ボーイング、米最大の「堕天使」となる恐れ-ジャンク級に格下げなら
(ブルームバーグ): 米ボーイングがジャンク級(投機的水準)に格下げされた場合、投資適格級から転落してジャンク債指数に組み入れられる米企業としては過去最大となる。また、ハイイールド債市場には、記録的な量の新たな債券が流れ込むことになる。
S&Pグローバル・レーティングは8日、ボーイングの格付けをジャンク級に引き下げる方向で見直すと明らかにした。製造拠点でストライキが続き、生産に打撃を与えていることを理由に挙げた。ムーディーズ・レーティングスも先月、同様の動きを検討していると発表。フィッチ・レーティングスはリスクの高まりを強調しているものの、まだ見直しは発表していない。
ボーイングが主要格付け会社3社のうち2社からジャンク級に格下げされたら、520億ドル(約7兆7300億円)相当の長期債の多くが投資適格級債指数の組み入れ対象から外れることになる。そうなった場合、JPモルガン・チェースのアナリストによると、ボーイングは過去最大の「堕天使」となる。堕天使は、投資適格級からジャンク級に格下げされた企業を指す業界用語。
ボーイングの広報担当者は本記事へのコメントを控えた。
原題:Boeing Would Be Biggest-Ever US ‘Fallen Angel’ If Cut to Junk(抜粋)
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Caleb Mutua