ウィズコロナのいま、求められるキャリア開発支援とは?【#コロナとどう暮らす】
これからの働き方は、新型コロナ禍で一気に導入の進んだテレワークと、職場での対面ワークとの「ハイブリッド・ワーク」になっていきますね。さて、質問です。 Q. あなたは自らどのようにキャリア開発をしていますか? 人事としてどのようなキャリア開発支援をおこなっていますか? いかがでしょうか? 今回は、ウィズコロナの時代に必要な「キャリア開発(Career Development)」について考えていきます。「キャリア開発」とは、「キャリア(Career)」と「開発(Development)」を掛け合わせた言葉です。 キャリア(Career)という言葉は、よく耳にするようになりましたね。「人生100年時代のキャリア」という文言をみる機会が新聞紙面やネット記事でも増え、キャリアという言葉が意味する内容も、近年、広く認識されるようになってきました。 キャリアとは、ビジネスの実績や成果のみを指すのではなく、働き方や生き方の全てを含む「軌跡」を意味します。「軌跡」というと「これまでたどってきた道=過去」のことが想起されると思います。しかしキャリアでは、「これからたどっていく道=未来」のことも考えていきます。 つまり、キャリアとは「過去」―「現在」―「未来」をつなぐ「軌跡」として理解しておくようにしましょう。プロティアン・ゼミでもこのキャリアの視座に基づき、これまでを振り返り、今を見つめ、これからどうしていくかを連続性の中で捉えてきました。 一方で、開発(Development)という言葉は、システム開発、事業開発、土地開発など、さまざまな日常的場面で用いられています。開発は「何かを創り上げていく」という「プロセス=過程」に重きが置かれた言葉として用いられていますね。キャリアの考え方にひきつけて述べるなら、ただ単に「これからたどっていく道」をイメージするだけでなく、「より良くしていくための道」を構想していく手段が開発になるのです。 「過去」―「現在」―「未来」の軌跡からなる「キャリア」と、これから「何かを具体的に創造」していくという「開発」という言葉をかけあわせているのが「キャリア開発」です。 キャリア開発には、次の二点の狙いがあるのです。 (1)あなた個人がこれまで培ってきたビジネス経験を活かして、これからのキャリア形成をより良くしていくこと (2)組織があなたのビジネスパフォーマンスを恒常的に上げていくこと つまり、キャリア開発とは、<個人と組織>をつなぐ実践的な考え方なのです。 このようにキャリア開発を難しく捉える必要はありません。あなた自身がこれからの自分自身のことを企業に任せないこと。自ら主導権を握りキャリア形成をしていくための方法としてひとまず、イメージを膨らませておいてください。