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withコロナの現場取材~フリーランス記者はどうしているのか?

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文春オンライン

 1年前、いや半年前にも想像できなかったことだが、新型コロナウイルスという未知のウイルスは我々の日常を大きく変えた。それはエンターテインメントやスポーツの分野において顕著であり、もちろんプロ野球も例外ではない。 【写真】この記事の写真を見る  そのプロ野球は、スポーツ界の先陣を切るように6月19日に今シーズンの開幕を迎えたが、今はまだ無観客。当然、そこにファンの姿はなく、球場を彩ってきた歓声も、熱い応援もない(音声により、これを再現している球団もあるが……)。  そして、プロ野球を取材する者の日常も大きく変わった。感染拡大防止の観点から、現在は取材にさまざまな制限が設けられている。球団によって多少の違いはあるようだが、「密」を避けるために球場で取材できる記者の数も限られ、筆者のように通年パス(NPBパス)を持たないフリーランスは、原則として球場に行くことができない。

フリーランス記者のプロ野球取材とは

 今からちょうど10年前、ヤクルトを取材して定期的にコラムを書く仕事を始めた。その時に決めたことがある。自分の視点でチームや選手を語るのではなく、選手が何を考え、どんな思いでプレーしているのかを、彼ら自身の言葉をベースにして読者に伝えよう、と。そうして2010年春にスタートしたのが、現在はウェブサイトのAERA.dot(アエラドット)で不定期連載を続けているコラム『燕軍戦記(つばめぐんせんき)』である。  だからこの10年、ひたすら球場に足を運んで、選手のみならず監督、コーチ、スタッフや関係者に話を聞いてきた。神宮の試合はほぼ全て取材に出向き、近場の東京ドームや横浜スタジアム、交流戦ではZOZOマリンスタジアムやメットライフドームにも、都合がつけば足を延ばした。経費の出ない仕事ゆえ、なかなか遠征について行くことはできなかったが、2015年の日本シリーズでは自費で福岡まで飛んだこともある。  コラムの配信は基本的に月に1、2本程度なので、そこまで熱心に足を運ぶ必要もなかったのかもしれない。仕事としての効率だけを考えるなら、執筆の直前に取材に行って、テーマに沿ったコメントだけを取るということもできただろう。ただ、どんな話がコラムの血となり、肉となるか分からない。継続して、小まめに話を聞くことによって見えてくるものもあるし、大して意味のないような話が後々生きてくることもある。  文春スワローズ前監督・長谷川晶一さんの近著『プロ野球語辞典 令和の怪物現る!編』でも取り上げられている「下町スワローズ」を世に出すことができたのは、何気ない会話からテーマが浮かんできた典型的な例だ。だから、シーズン中はできるだけチームのスケジュールを優先して、せっせと球場に足を運んできた。

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